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思った以上に小型な獣人だった

扉は特に鍵などかかっているわけじゃなく、普通に5歳児にも開けられる扉だった


「?」


開けて視界に飛び込んできた映像に思わず顔を覆ってしまう

ちらりと指の間から視界を確認してまたキャッとなってしまう


そこには手の平ほどの小さなネズミ達が並んでこちらをのぞいていた


な…なんて可愛い…


身体に対して大きな瞳がこちらじっと見つめてくる…しかもいっぱい…


「…これは…天国」


小型獣人っていうからもっと人間っぽいっていうか、自分よりはデカいだろうって想像してたのに…これはずるい。

もうネズミの妖精だよこれは…


「あの…」


前世でも小動物大好きっこだった…もちろんペットはハムちゃんが4匹。あの手の平に乗るモフモフはもうたまりません


「あ、あの!」


短命で…見送った子の数も多いけど、その分ひたすら愛情は注ぎまくった

あぁ…前世で死んだ時に飼ってた【きなこちゃん】と【うし子さん】がどうなったかだけは気がかりだなぁ…きっと家族が最後まで面倒見てくれたと思いたい


『あなたはリクト様の息子さんでしゅかっ!!!』

「うわっ!!」


突然声が聞こえたと思ったら、並んでいたはずのネズミちゃんの1匹がいつの間にか肩まで登ってきて耳もとで叫んでいた。


「えーっと…そうでしゅ。僕はナナ、父さんの息子でしゅ」

『よかった…無事だったんでしゅね』


あ…この子達は父さんが居なくなった事に気づいてないんだろうか?


「あの…父さんにここに閉じ込められてるんでしゅか?」

『えぇ!?ち、違いますしゅ!』


すぐ否定してくれたけど…実際開かない扉の向こうにこんな可愛い子達が居たなんて…ちょっと父さんを訴えたくなってもしょうがないと思う


「でも開けれない扉に自分が出来ないからって魔物解体なんて…完全なるブラックじゃないでしゅか…」

『…ブラ?いつもはこの扉を出入り口にすることはなくてリクト様が来られる時だけ使用する扉なんでしゅ…柵側に私達があけれる扉があるんでしゅよ。普段はそこから出入りしてるんでしゅけど…一週間前からびくともしなくなっちゃって…困ってたんでしゅ』

「えっと…じゃあひどい事されてるわけじゃないんでしゅね」

『もちろん!それどころか他の生き物に狩られやすい私達を保護してくださいってる、とてもいい方でしゅ』



…よかった。

ブラックじゃなくてホワイトでほんと良かったよ…父さん

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