小屋の住人
「よいしょっ!」
最後のレインボーフィッシュを投げ込むと、ある程度お腹が満たされたのかスライム達は放したレインボーフィッシュに襲いかかることもなかった
レインボーフィッシュも普通にさっきまで空間を泳いでたのに、今は水の中を泳ぐという不思議生態を見せており、改めてこの世界のファンタジーさを実感してたりする
「さて…後は魔物かぁ」
そもそも魔物なんて前世を含めて見たことないしなぁ…
ただ食卓に肉が並んでる事はあったから父さんが狩ってたのかなぁ?
ー否定。狩リヲ得意トシテイタノハ奥様ノフィース様デスー
「………え?」
…か、母さん?
記憶の母さんは……金髪に赤い瞳の綺麗な人で…
ーリクト様ハ研究者気質トイイマスカ、ココニ住マワレテスグハ、ヨク奥様ガ狩ッテコラレタ[ファイアウルフ]ノ血ヲ見テ倒レテマシター
あーうん、父さん多分転移者だろうし…
もし自分が考える時代の日本人だとすればそんなリアルモン○ンに耐えれるわけないな
ー料理ハトテモ上手ダッタノデ解体ノスキルヲ持ッテイテモオカシクナカッタノデスガ、リクト様ハ動カナイ状態デモ獲物ニ触レル事ガ苦手ナ様デシター
でしょうね…現代人なんてお肉はパックの切り身じゃないと…
ーソコデリクト様ハ解体専門員トシテ、近クニ生息シテイタ小型獣人ヲ家ニ迎エ、安全ヲ補償スル代ワリニ解体作業ヲ請ケ負ッテモラウ手筈ヲ整エマシター
…小型獣人?
ー槽ノ側ニアル小屋デ彼ラハ生活シテイマスー
ああっ!あの小屋!
「え?じゃあ今小型獣人さんはどうしてるん…」
ーリクト様ト連絡ガ途絶エテ一週間…スデニ引ッ越シサレテル可能性モアルカトー
不可抗力とはいえ契約が履行されてない状態だったもんね…
「…一回訪ねてみるでしゅか」
ー肯定。彼ラガ居テクレルト解体作業ノレベルガ跳ネ上ガリマスー
そ、そんなに?
ー素人ト彼ラデハ同ジ解体素材デモ10倍値段ガ変ワリマスー
スペシャリストじゃないですか!?
ーシカモ彼ラガ四槽ノ管理モシテクレルノデ、ナナ様ノ先程カラノ悩ミモ解消サレルカモー
まじか!?
ーヒトマズ[マンドレイク]ヲ手土産ニ訪ネテハドウデショウカ?ー
…ま、マンドレイク?
ー表ノ畑ニ居ツイテルモノガイマスノデ、ソレデヨイカト…ー
…って、柵の中に魔物入ってきちゃってんじゃん!!
ー益虫ナラヌ益魔物野菜デスカラー
き、基準がわからん……




