黒幕は別にいる
玄関でご神木シスターズの土下座に迎えられた…
しかもご神木シスターズの後ろにマンドラゴラも土下座してるんですけど?
そして先頭にレン君も土下座してる……
「……どういう状況?」
『『『申し訳ありませんでした!!!!』』』
うん…十中八九温泉の件なんだろうけど…それよりも…土下座体制のレン君を両手で持ち上げる。ご神木シスターズはとりあえず無視だ。
「レン君、体調どう?戻ってきて変なところとかない?」
『大丈夫でしゅ…しゅみません。暴走を止められませんでした』
「あの温泉の事?」
『はい……目が覚めたら……ほぼ終わっていて……』
「大丈夫、レン君のせいじゃないから…」
…犯人はここにいる。
『『ナナ様~おかえりなさいぃ~』』
無視だ無視!
「マンドラゴラ!解散!!」
後ろで土下座していたマンドラゴラ達がしゅっと立ち上がり畑にダッシュで帰っていく。
帰ってきて一発目に見たい映像ではない…
ひとまず家の中に入り、手のりレン君を食堂のテーブルに乗せる。
後ろから着いてくる気配があるが…しらん!
羽織っているマントを脱ぎ、壁のハンガーにかける。
背負っているまだ眠っているラナを彼女の部屋まで連れていき、ベッドにおろす。
一緒にくっついていた朱果はラナの側にいるようで、眠るラナの側で丸くなった。
「朱果、ラナの事頼むね。僕ちょっと用事済ませてくるから」
了解という返事が頭の中に返ってくる。
「さて…と」
ラナの部屋の扉を閉じた後…視線を食堂に向ける。
僕の視線を感じたのか定位置に座るシスターズが固まる。
「土下座……やめたんだ」
凍り付く食堂……
『『……』』
さてと……あんなデカい事をこのシスターズだけで出来るわけがなく……黒幕は別にいる。
「じゃあ、犯人のところに行こうか」
シスターズににっこり笑いかけながら、超低音ボイスで言ってやった…
まぁ5歳なんで超低音っていっても限界があるが…
もちろん犯人は……亀と木だ!!




