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メリンダの気遣い

ラナが目覚めたのは、それから2時間程経ってからだった。すっかり辺りは暗くなっていてちょっとこの時間からのお祝いは時間も時間なので明日開かれる事になった。


今は僕とラナと朱果でベッドの上でお土産開封をしてる。


「ふぁーにいちゃま!!これかぁいぃ」


ラナが持っているのは、メリンダからの贈り物の……よくわからないアメーバのような原型のぬいぐるみ。


「はは…なんでしゅかね?これ…」


…妹の趣味がわからない。そしてなぜメリンダがこれをおみやげにしたのかもわからない…。


「僕からのお土産もあるでしゅよ」


プラネタリウムの他に僕も用意していた。

ラナに似合いそうなウサギの形のぬいぐるみもふもふリュック。こちらの世界でもウサギに似た動物がいるそうで、愛玩動物として人気があるらしい…どこの世界ももふもふウサギは可愛い。


「かぁーいぃー」


ニコニコとリュックを背負ってくれるラナ……ふわふわウサギのリュックを背負う妹…まじ天使。

いつのまにかウサギリュックに朱果が入り、それをラナが嬉しそうにゆらして遊んでいる。

覚醒したら何か見た目とか変わるのかと思ったけど、特に変化はなさそうだった。暫くベッドで体調なども注意してたけど、悪いところはなさそうだ。

ただ起きたばかりなのに1時間ほどお土産で遊ぶとまたウトウトと頭が舟をこぎ出した。


慌ててロックスウェル家に用意してもらった幼児用の軽食を食べさせ、歯を磨き、パジャマに着替えさせてからベッドに寝かせた。パジャマもメリンダが用意してくれたものでもこもこウサギパジャマ……メリンダグッジョブ。

 お手伝いの人に尋ねなくても全てが部屋に用意されてる事に、メリンダの気遣いが感じられてありがたかった。


 すやすやと眠る妹に、まるで今まで起こった事が夢だったと勘違いしそうになる。


「これが本来の姿なんでしゅよねぇ…」


かわいい妹の姿を見ながら、自分も寝る準備をする。

自分に用意されたパジャマももこもこかと思いきや……なぜか触り心地がシルクのような普通のパジャマ。


「…なんでだよ」


…せっかくの5歳児なのだから、もこもこ好きとしてはもこもこが着たかった……だけど中身35歳、もこもこが着たいなど言えるわけがなく……妹の横に自身を横たえるとそっと妹の頭のもこもこを撫でながら、心で涙するのであった。

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