ロックスウェルテーマパーク!
楽し気な音楽と色とりどりなおもちゃ達のマーチング。小さな花火の映像が打ち上げられるそこはまさに夢の国。
「ふわぁ~しゅごいでしゅ!」
おもちゃ売り場のクオリティは異世界の方が断然高いようだ。
「この売り場はこの国一番だと思ってるわ」
メリンダが自信満々な笑顔を浮かべている
「確かに…この売り場はしゅごいでしゅね…。この売り場の広さは……何か魔術式が働いてるでしゅか?」
明らかに1Fと広さが違う。
奥にもお客さんがいるので、映像などではないだろう。
「エリア拡張の魔法陣がこの売り場一面に敷かれているのよ」
「エリア拡張?」
「結構な魔力を消費するんだけどねぇ~大体元の広さの10倍ぐらいになってるわ」
「10倍?!」
それはすごい…まさしくテーマパークといっても過言じゃない。
「売り場にあるものはすべて販売してる魔導具。実際に手にとって体感してもらう事で購買意欲が高まるし、この売り場を目当てにこの町にくる富裕層も多いの、だから近くに富裕層向けの宿泊施設もあるわ。ここまできた富裕層は他の階でもお金を落としてくれるからエリア拡大に使用する魔石を充分賄えるのよ」
エリア拡大魔法……便利そうだな……
ー空間管理ノチュートリアルガアリマス。受ケマスカ?ー
受けませんけどっ?!
目の前に楽し気な世界が広がってるのに突然チュートリアル受けるとかないよね??
ー(・д・)チッー
え?どゆこと??
舌打ち??
ーチュートリアルAIデアル私ガ『必要』デアレバ呼ンデ下サイー
必要な部分がかなり強調されてるところにリフィの意思が感じられる…
…何だか拗ねたようなので、家に帰って何個かチュートリアルをこなした方が……いい気がする
「…ナナ君?」
リフィと会話してる時は傍目にはぼーっとしてるように見えるらしく、そんな僕を心配したメリンダが顔を覗き込んできた
「あ…エリア拡張の魔法陣とか興味あるなって…」
「後で裏も見せてあげるわ。でもとりあえずこの売り場を楽しみましょう!」
うん、ラナにもいいお土産が買えそうである。




