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戻りました!

ギルド内ではすでにメリンダが話を通してくれていて、すぐにギルドマスターの部屋に案内された。


「まったく…次から次へと解決しないうちに起こってくれる…」


ギルドマスターのドルフが頭を抱えて机に突っ伏している。

参加者はドルフ、カレニア、バーグロンゲ、メリンダ…と見知らぬ顔が一人。


「失礼しまーしゅ、ただいま戻りましゅた」

「ナナ君!!無事だったのね!!」


部屋に入って最初に反応したのはカレニアさんで、ぎゅっと抱きしめられた。


「あい!大丈夫でしゅよ!」


美女に抱きしめられるのは…小さい子供の役得である


「インフェルノドラゴンの件が難しくて戻ってきたのね…大丈夫よ、これはドルフに任せてしまいなさい」

「インフェルノドラゴンの件は無事解決したので、大丈夫でしゅ」

「大丈夫よ…5歳なんですもの。出来なくても落ちこま……え?解決した?」


美女のぽかんとした顔はなかなか見れるもんじゃない。


「あぃ、その件は解決したんで大丈夫なんでしゅが…色々問題を持って帰ってきました」


いや…決して僕のせいで持って帰ってきたわけじゃないよ?

たまたまトラブルと出会ってしまっただけだよ?


「……インフェルノドラゴンの件が片付いただと?」


見知らぬ顔がこちらを怪訝な顔で見てくる。

…失礼な奴だと思ったが、よく考えたら5歳児がいきなり町の脅威を解決してきました!とか…戯言にしか聞こえないし、そりゃそういう顔になるわな。


「ガーナス…言葉に気をつけなさい」


カレニアがきつめの言葉を投げた


「っく……カレニア様の…お知り合いですか?」


見知らぬ男はカレニアより立場が下なのか、彼女に睨まれて…少し縮こまった。


「彼はフィース様とリクト様のお子様でナナ様、きちんと敬意を払いなさい」

「なっ……」


怪訝な顔が驚愕に代わった……顎外れそうだぞ?おっさん


「ナナ君、インフェルノドラゴンの件詳しく聞かせてもらえるかしら?」


カレニアさんが僕をソファに誘導しながら事の経緯を聞いてくるが……今はそれどころではない


「カレニアしゃん、それよりも大変なんでしゅ」

「…それはメリンダが言った爆発物の件かしら?それならもう捜索隊と対策班が動いてるわ」


さすがメリンダさん、僕が爆発物を処理してる間に話をしてくれたようだ。


「2箇所は見つけて爆発物も処理しましゅた。町の主要箇所に設置したみたいなんでしゅが……わかりましたか?」

「…すべて地下水路を使って設置されてるなら…領主館、騎士団、商工ギルド、2箇所の避難所……」

「全部で7箇所でしゅ。避難所1つとこの冒険者ギルドの物は見つけたので…あと一つ足りないでしゅ」

「あと一つ……」


僕とカレニアさんの会話を聞いていたバーグロンゲが髪のない頭を搔きむしる


「主要場所なんて他にねぇよ…大貴族なんて住んでねぇし…」


大貴族………この町の有力者は……ロックスウェル家で……


「ロックスウェル家は……大丈夫でしゅか?」

「?!」


その場にいる者達が息をのんだ。


「うっ…うち?」


メリンダが叫ぶ


「だってうちは完璧な結界で……そんな爆発物を仕掛けるなんて…」


出来るはずないと…


「どんな物でも……完璧な物なんてないでしゅ。ロックスウェル家は、結界があるからと家の人間がほとんど避難してないでしゅよね?」

「……」


メリンダが唇を噛んで俯いた。

僕が敵なら……町を混乱に陥らすにはロックスウェル家の壊滅は必須だ。


「……私達は驕ってしまってたようね」


カレニアさんが呟いた。


しまった!!!ロックスウェル家にはラナがいる……

ラナが危険にさらされるなんてあってはならない!!!

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