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つかの間の旅気分

「じゃあ、お元気で!今度は遊びにきますね!」

「ほんとに一人で大丈夫か?」


あの後ひげじいさんのところで朝食を頂き、町に帰る説明をしたのだが…またそこでひと悶着あった…

僕が一人で帰るのがどうしても心配なのか、ひげじいさんが町までついてくると言い出したのだ…


いやいや…インフェルノドラゴンの件を片付けにいったのに、アンデットとひげじいさんを連れて帰るとかどう考えてもおかしい…なので、浮遊ロッドや他にも魔導鞄の中にこれでもかと詰め込まれた精霊たちのお札とか、ご神木の枝とかを見てもらって…神級のアイテムをこれでもかと持っている僕に色々と違う心配をされながらも父が冒険者だという事でしぶしぶ納得してくれ、一人で帰る事を許してくれた。


中身35歳には…5歳の体は不便すぎる。


神様からもらった時計があるので、今度からは外での活動は年齢を上げて活動しようと心に決める。


「大丈夫でしゅ!!」


これ以上引き留められる前にスケーターに飛び乗って、町に出発する。


「ひげじいさんまたねー!!!」


町に向けては10kmぐらいかな?

行きはぶっとばしてたから景色なんて見る余裕なかったけど、帰りは少しゆっくり走っても夕方には町に着くだろう。


日が昇ったばかりの自然は、夜の名残の露が反射してとても綺麗だ。

僕が住む森も遠くに見えた。

この景色の中ではあの森が人が恐れる魔物の巣窟だとは思えない。


「この世界は長閑で綺麗でしゅねー」


でもこの長閑な自然が、一瞬で危険な物になるのもこの世界だ。


「聖女はこの世界をどうしようとしてるんでしゅかねー」

ー聖女ノ思考ハワカリカネマスガ、コノ世界ニトッテ…良キコトデハ無イデショウー


彼女がただ元の世界に戻りたいだけなら…何もこんな世界を敵にまわすような事をさせなくても…神様と交渉すればいいだけの話だ…。

彼女は…多分それだけじゃない…何かこの世界で大きなことをしようとしてる…。


教会の人をアンデットにしてまで…魂の研究……


「まだ情報が少なすぎるなぁ」

ー都へ行キマスカ?ー

「そうだなぁ…ついでに母さんの様子も一度見に行かないとでしゅね。母さんにララを任せれるかも確認したいでしゅし。はぁ、テレポーテーション的な魔法で指輪が手の中に現れろって言ったら現れる魔法ないでしゅかね~」

ーソンナ魔法ガアレバ、コノ世界ハ崩壊スルデショウネー

「ですよねぇ」


そんな魔法あったら泥棒し放題だし、秩序なんかなくなるわなぁ…


「あー、温泉行きたいなぁ」


…この世界に温泉地とかあんのかな?

この世界を冒険者とかしながら旅するのも楽しそうだなぁ


ー現実逃避デスネー

「わかってるよ!町に着くまでちょっとぐらい現実逃避してもいいじゃん!」

ーモウスグ着キマスヨ?インフェルノドラゴンノ説明ト、アンデットノ件ノ説明、レン君居ナイノデナナ様ガ考エテオイテ下サイネー


こんな時にリフィが周りとも意思疎通出来たら楽なのに…と思うが、こればっかりは致し方ない


「全部終わったらリフィも一緒に旅しようよ」

ー私モデスカ?………考エテオキマスー


チュートリアルでは鬼軍曹なリフィが珍しくデレている。


「…そのためにはさっさと色々片付けなきゃ!頑張ろう!!」


ヴァールの町が見えてきたので、ふわっとした旅気分を収めて、頭の中を仕事モードに切り替える。

結構大事おおごとになりそうなので、きちんと順を追って説明出来るよう思考をまとめる



…まとめようと昨日の出来事を振り返ってみたら、吐き気をもよおすほど忙しかった自分がいた。

これで5歳児っておかしいって!!!

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