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自己紹介

「あのー…僕の中に他人格といいますか…」


チュートリアルAIが僕の中にいますとか…この世界で通じるわけないし…


ーリクト様ヨリナナ様ノオ世話ヲ賜ッテイル、リフィールトイイマスー

『何と!噂には聞いていましたが…リクト様の才能は恐ろしいですね』


え?そんな簡単に受け入れられるもんなの?

…まぁ、魔法があったら何でも可能性はあるよね…


そもそも僕も第二ボタンだったリフィの事を深く知ってるわけじゃないし…

でも死にかけていた僕を助けてくれたのはリフィで、その事実だけでいいと僕は思ってる。

それに他にも説明不可な連中が家には山ほどいる…


「ま、そんな感じでよろしくでしゅ」

『はい。では私は一度潜りますね』

「?お父さんに挨拶とかはいいんでしゅか?」


ひげじいさんに挨拶したら町へ発つ予定なので、それが終わってからでも良いのでは?


『いえ、別れは昨日の夜に済ませましたので…契約も既に済んでいますので、今は少しでも早く役に立つよう魔力同化を進めます』

「そっか…じゃあ何か伝えておく事ありましゅか?」

『…元気で過ごしてほしいと』

「それは自分で言った方がいいのでは?」

『面と向かっては言いづらいので』


カタタと苦笑しているのがわかる。


「わかりました。まぁ家からそんなに遠くないでしゅし、事が片付いたらまた寄りましゅね」

『ありがとうございます』


そういうとアンデットのディレクは僕の影の中に吸い込まれていった


ー魔力同化トハ覚醒ニ近イヨウデスネ、完了スルマデハ疎通ガ切レテイマスー

「じゃあ…話しかけても通じないんだ」

ーソウデスネ。…数値化出来ソウデスノデ、進行具合ガ気ニナル時ハイツデモ聞イテクダサイー

「了解でしゅ」


さてと…アンデットの件も無事片付いたし、ひげじいさんに挨拶して今度こそ町へ帰ろうか。

ベッドから出て軽く身支度を整え、魔導鞄からマントを出して羽織って完成。

もう寄り道は無しでお願いしますよ?リフィさん?


ー大丈夫デスヨ?ー


部屋から出てリビングに入った瞬間、ひげじいさんが魔法陣的な物を床に描いていた


「…えっと?」

ーアンデット契約ノ魔法陣ノヨウデスネー

「え?」


……ひげじいさんがこちらに気付かないぐらい集中して描いてる結構細かい魔法陣。



もう契約すませちゃったとか……どうやって言うんだよ。

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