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せめて連絡をください

【よ!おつかれ!!】


軽い感じの声が頭に響いたと思ったら、見たことある景色が目の前に広がってて…

もちろんひげじいさんの家のベッドじゃないし、自分の体がまた35歳の姿になってる


【無事インフェルノドラゴンも回収出来たようだし、よくやってくれたな】

「………じぃさん」

【まぁ心配しておらんかったが、星に何の影響もなく解決できたのは素晴らしいぞ】

「…あざまーす。じゃ、そういう事で…」


このじいさんには初対面があれだっただけに警戒心しかない。


【こらこら、神を邪険にしすぎじゃろ】

「…じゃあインフェルノドラゴンの事を褒めに来ただけですか?」

【………】


やっぱり!!!


「…っていうか、そっちからこちらへの接触はこんなに気軽に行われて大丈夫なんですか?」

【この世界では神との接触はそこまで未知な物ではないわい。信託や天啓、スキルの祝福など色々関わっておるからの】

「…それだったら自分でなんとかしてくださいよ…聖女の件とか…聖女とか……迷惑な聖女とか……」


聖女は全世界が迷惑してる存在だよ…


【それが出来たら苦労しとらんわい…】

「聖女が異世界人だからですか?」


それなら俺とか父さんへの介入も不可能だろうに…


【…異世界人は関係ない】


…自分で聖女の話題を振っておいてなんだけど…これはあんまり突っ込まない方がいい件なのでは?

神が介入出来ない存在ってそれだけでかなりチートじゃないか…


「あの、やっぱ興味ないんで…」

【聖女のはめてる指輪が問題なんじゃ…】


だーかーらー聞きたくないんだってば!!!


【聖女がはめてる指輪は、わが娘ヴィアから奪ったものじゃ】


あ、もしかしてじいさんがドゥルガスト教会で祀られてる、ドゥルガストって神様?


【気づいてなかったのか?!】

「…この世界の宗教事情知ったの昨日なんだよ」

【それにしてもフィースから何か聞いておったじゃろうに…】


…母さんが祈ってるのなんて見たことないです。なんなら今国を運営してるのが夢かと思うほど家では脳筋なんだよ…母さん。


【…そういえば残念な美人じゃったな】

「……」


ごめん…母さん。間違ってるって否定出来ない


【フィースが生まれた時に与えた祝福が間違えとったかのぉ…】


…母さんのスキルも気になるけど…それよりも聖女の指輪の方が重大だろうなぁ


【聖女の指輪はこの世界の女神を象徴する指輪で、ヴィアの神聖力の源となるわしの神聖力結晶で出来ておる】

「何でそんな物騒な物が聖女の手に…」


…まさか女神ヴィアが聖女を後見してるとか?

その俺の質問にドゥルガストが首を横に振る


【聖女は……わが娘ヴィアを傷つけて指輪を奪ったのじゃ】


…とんでもな聖女はやっぱりとんでもなかった。

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