怒涛な一日だった…
一晩村に泊めてもらえる事になった…それはありがたい。
ディレクとの契約云々も朝になってから行うらしい…アンデットが朝に行動していいのか?と疑問に思いつつ、無理ならそのまま逃げてやると思っている。
ベッドに横になりつつ、ただ家から町に素材を売りに来ただけなのに…怒涛の一日だったと疲労がどっと押し寄せてくる…5歳児でこんな生活嫌だ…。
ーオ疲レ様デシター
おぉずっと沈黙でしたね、リフィさん
ー特二私ガ介入スル必要ガアリマセンデシタノデー
リフィ、ドライすぎる…
ーソレダケナナ様ガ成長サレテルトイウ事デスヨー
ドーピング増し増しの成長ですけどね…しかも全然望んでませんけどね!
「……聖女の事どう思う?」
ー首都二行ッテミナケレバ何トモー
「リフィって…この世界の根源に触れる物じゃないの?」
ー聖女ノ事二関シテハ…曖昧ー
「曖昧?」
ー確信ガ意図的二隠サレテ…触レラレナイー
「…異世界人だからって事?」
それなら父さんや僕の存在もそうなる。
ーイエ…禁忌…スミマセン。ワカリマセンー
リフィが無理っていうんだから今わかる事はないだろう。
まぁ…そもそも聖女の正体を知ってどうするんだって話だしな…5歳児に何が出来るわけじゃあるまいし、国単位でなんとかする件だ。
ー普通ノ5歳児扱イヲ求メテモ、手遅レカト…ー
うっさい!!!
ー古龍ト最凶亀トアンデットト契約スル5歳児、ププッー
やめろぉ!!
メンタルがどんどん削られる
ー家ハサンクチュアリ、神格級ノ精霊ー
ぐはっ…や、やめて…
ー神ト会話スル5歳児ッテ普通デスネー
ノックアウト、KO負け。
おかしい……前世の記憶が戻ってからの自分の生き様がおかしすぎる…
異世界転生にしても…もっとこう…ほのぼのとした話を希望したい
いくら無双っていってもね、5歳で胃から出血しそうな待遇はいらないんだよ?
早く日常に戻りたい……
その為には、何だかんだと家に執着してる聖女を何とかしないとダメなんだろうなぁ…
父さんがなんとかしてくれるかなぁ。
…なんとかするのは自分かもしれないとどこかで思ってしまっている気持ちは見ないふりして、今日は疲れたのでとにかく寝よう
目を閉じると家で見た貞〇のような聖女を思い出して、悪夢でうなされそうな予感しかしない
『(※※※)って…迷惑なやつだよなぁ』
頭の中、35歳の声で発せられる言葉。
そしてズキンッと走る痛み……浮かぶイメージは聖女が制服を着てる姿。
…何だ?
聖女に対して僕は前世にも……この言葉を発してる?
思い出そうと眠りにつきかけた意識を浮上させようとしたのに…
ー今日一日デ魂二負担ヲカケスギマシタネ……今ハマダ…ソノ時デハアリマセンー
強制的に落とされた意識、そんなリフィの呟きは僕には届かなかった




