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記憶の共有

 僕がひげじいさんが大司教という驚きから立ち直ってる間に、アンデット…改めディレクさんは僕と会話した要領で地面に木の棒でつらつらと文章を書いていく。今改めて見るとその字はとても整っていて、ディレクさんが知識人なのがわかる。


『貴方が教会を出られた後、聖女がその立場を利用し聖女に異を唱える者たちを次々と罷免していったそうです。教皇様も現在行方がわかりません。そんな中で聖騎士が行方不明になるという事件が多発し…それがローズガーデン出身の者が多数含まれていたので、隣国に派遣されていた私が呼び戻され調査を始めました。ギリアス枢機卿と聖女が何か関わっているかもしれないという情報を得たので聖女に尋問しようとしたところ……気づけばこの姿に……父上、申し訳ありません』


ち、父上?!

まさかこのアンデッ……ディレクさんがひげじいさんの子供だったとは……


「いや…謝るのはわしの方じゃ……聖女を甘く見過ぎた…まさか年端もいかぬ娘がそこまでの事をするとは……」


いやぁ…あの聖女は異世界人だし、あのサイコパスぶりを見る限りやってもおかしくない……


「…ディレクが戻されたということはホワン枢機卿が動いておられるのか?」

『パラド様とホワン卿、そしてドーラ国の国王も動かれています』

「…なんと、すでに隣国にも聖女の悪事は知れ渡ってしまっているのか…」


いや、なんなら聖獣連れて戦争仕掛けに行ってるからね……

この情報はまだひげじいさんのところまでは届いてないらしい…


言いたい…聖女の悪事を語ってしまいたい……


…だけど冒険者の息子と名乗ってしまっている身としては、今更母は皇帝代行してますとか、それに纏わる国家機密的な事をベラベラ喋るわけにはいかない…


複雑な気持ちで親子の会話を見てるしかない…


それにしても…もしかして聖女が隣国に攻め込もうとしたのって自分の地位を脅かす存在として隣国を認識したからじゃねぇの?

そういうところはなんというか……子供の癇癪的な物に見えて……駄々っ子かよ……


力をもったガキはほんとに扱いずらい……


うわ…ブーメランで自分のメンタルやられた……僕は一応中身35歳なので許してほしい


「…そうか、あのアンデット達は…皆ローズガーデンの者達か…」


自分でメンタル傷つけてる間に話はアンデットの群れの話になったようだ


「…ローズガーデンってなんでしゅか?」


さっきからちょいちょい話に出てくるローズガーデンとは一体何なのか…

わからない事は聞くのが早い


「…ローズガーデンは首都にある教会運営の孤児院の名前でな……わしが大司教の時に管理しておった孤児院なんじゃよ」

「…孤児院」


つまりあのアンデット達はそのローズガーデンという孤児院の出身の者達らしい…


「…こんな不甲斐ないじいが……合わせる顔がないのぉ」

「ひげじいさんのせいじゃないでしゅよ……」


どう考えてもサイコパス聖女が悪い。アンデットの群れを見るに、ずっとこちらを気にしてる素振りが見えるし…あのアンデット達もこのひげじいさんに会いたいんだと思う。


「何があるかわからないでしゅよ?…会える時に会うべきだと僕は思うでしゅ」


僕も…もう元の世界の人には会えない。


「アンデットになってしまった彼らは……いつ自己認識が無くなってもおかしくない状態でしゅ…。自分の認識がある間に会ってあげるのが……大事なんじゃないでしゅか?」

「……小僧」


いい事言った…僕



「……ほんとに5歳か?」



35歳だよっ!!中身はね!

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