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アンデットの話をきこう!

…土下座スタイルから動こうとしないアンデットと、5歳児。

なんてシュールな絵面…


「…あの、言葉通じましゅか?」


とにかく意思の疎通を試みてみる。

返ってくるのはカタカタ鳴らす顎…


「…ひとまず、その土下座やめてもらってもいいでしゅか?」


いつ村人に見られて僕が非常に迷惑な立場に立たされるかわかったもんじゃない…それでなくても人間やめてる疑惑がでてて大変なのに…


アンデットの下げられてた頭がゆっくりと上がる


おぉ!言葉通じるじゃん!


「あのぉ…会話出来たりしましゅか?」


カタカタカタと顎が鳴る…


うん…きっと会話してくれてる…

でもごめん…わかんないです


ー声帯ガ無イノデスカラ、声ヲ発スルノハ無理カト思ワレマスー


ですよねぇ。


「申し訳ないんでしゅが…ちょっと勉強不足でそちらの言葉を理解出来ないというか…」


…何事にも下手に出てしまうのは…元の世界での営業経験からだな。

アンデットがカタカタカタと顎を揺らしながら手を顔の前で振る。


これはきっと「お気になさらず」的な事だろう…


「ちょっと最初に確認しときたいんでしゅが…村を襲ったり…何か村に危害を加える事はありましゅか?」


こんな事を聞いてる時点で相手にその意図が無いのはわかってるんだけど、一応確認しといた方がいいよね?


カタカタとアンデットが顎を鳴らしながら、ひと際大きく頭蓋骨の前で両手を左右に振る


うん、攻撃の意思が無いことは言質をとれたけど…


「……ならあの怪しい儀式は何でしゅかね?」


僕の怪しい儀式という言葉にアンデットが頭蓋骨を傾げる


「いや…ほらあの…火の回りで踊ってるじゃないですか」


アンデットが少し考えてあぁ!といったように手を叩く。

そして顎に手をあて考えるような姿をした後、辺りをキョロキョロとしだした


「……不気味だけど…怖くない」


つい…本音が出てしまった


アンデットはこちらの声が聞こえてなかったのか、地面に落ちていた木の棒を拾うと何かを地面に書き出した。

横からのぞき込むとなにやら…図を描いている


「これはなんでしゅか?」


カタカタカタ…

アンデットは大きな丸と小さな丸を描き、木の棒を大きな丸に指した後、そのまま木の棒を村の入り口の方へ向けた


「この円が……村でしゅか?」


カタカタカタと頭蓋骨が上下に振られる…なんとなく嬉しそうに見えるのは、意図がこちらに通じたからかもしれない。そのまま小さな丸に木の棒を指し、次に指で自分を指し示す。


「なるほど…この小さな円があなたたちでしゅね…」


サムズアップするアンデット…シュールでしゅ。


「で、これが儀式となんの関係があるんでしゅか?」


大きい丸と小さな丸を線で結んだ後、そこに花丸を描いた。


「…えっと、この花丸は何を…」


花丸が示す意味がわからない…儀式の成功?いやいや…敵意はないんだから…良い儀式?


…全くわからない。


アンデットももどかしいのか花丸をいっぱい書き込んでいるが…いくら書き込まれても花丸の意味がわからないので……解読できない


困った時のリフィさん!出番ですよ!!


ー知能ガアルノデシタラ、文字ヲ書イテモラエバイイノデハ?ー


「あ…その手があったね…」


アンデットが文字を書くとか全然思いつかなかった


「あの…アンデットさん…文字で書いて頂けると読めましゅ」


アンデットが両手を上げて驚いた素振りを見せた後最初に書いた文章は[小さいのにすごいね]だった。

うん…見た目5歳だからね…賢い部類に入るんだろうね…きっと

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