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聖女は机の角で足の小指をぶつければいいと思います

 覚悟を決めて卵にグラートニアタートルの脱皮を押し付け解呪に意識を集中する。さきほどまで全然進む気配のなかった解呪がリフィのおかげで僕の思惑通りに進んでいく


ーインフェルノドラゴンノ呪ノ侵食率3%ー


 よし…そろそろ、脱皮の部分に誘導して…うん?転写しなくても呪いが自らグラートニアタートルの脱皮へと呪いを移しだした。…亀の魔力はよっぽど魅力的らしい…


ーインフェルノドラゴンノ呪、移術完了ー


 …あとはこの脱皮を封印するだけだ。

転写に魔力を使わずに済んだから何とか枯渇は免れそうな気がする。


「…ったく!はた迷惑な呪いなんていらないでしゅよ!!」


 今回の件に聖女が絡んでる事を証明するのに5歳児では説得力が弱すぎる…どれだけ悪意に染まった事をしようとも5歳児では彼女を糾弾もできない。


「封印!」


 自分の枯渇ギリギリまで魔力を凝縮させ、グラートニアタートルの脱皮へと封印魔法を叩きつける。

脱皮が自発的に3回ほど跳ねた後、その活動を止めた


ーオ疲レ様デシター


「…疲れまちた」


 活動を止める前に呪いから聖女の「…またお前か」という声が聞こえたような気がしたけど…気のせいということにしとこう…。今回呪いを消去したわけじゃないから聖女に術は返ってない…どんどんやる事がエスカレートしていってる彼女が…今回で終わらせるとは思えないので…またいつか彼女とは対峙しなくてはならないだろう…


 …呪いが彼女とつながっているならば…どうか彼女が机の角で小指を打ちますように…


 しっかりと脱皮を両手でつかんで額につける…うん、結構マジな祈りかもしれない


ー…ナナ様、ソロソロ脱皮ヲ分離体二預ケテくださいー


 おっと…祈りに力を籠めすぎた。

新たな呪…願望を込められた脱皮は分離体へと渡され、分離体がいつのまにか吐き出したレン君と入れ替えるように脱皮を内包した。


「レン君!!」


ー気ヲ失ッテイルダケデスー


「…すぐ目覚める?」


ーシバラクカカルカト…ー


「…そっか。じゃあ卵と一緒に家に連れて帰ってもらおうか」


 …さすがにドラゴンの卵をこんなところに放置するわけにもいかないので、いったん家に持ち帰って今後の対応を考えようと思っているけど…


「…ところでこの卵、どうやって移動するの?」


この卵、さすがの竜の卵というか……とりあえずデカいのだ


「…え?」


まさかのリフィさん、スルー発動。

どう見ても大サイズなこいつをどうしろっていうのだ…

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