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名言・・・迷言?

「は!?何ですって!?」


メリンダはコートを脱ぎながら執事から聞いた言葉に絶句してしまう


「ナナ君がもう覚醒昏睡から目覚めて・・・出ていったですって!?」

「は、はい。身体の為とお止めしたのですが・・・大至急で向かわなければならない所が出来たと・・・メリンダ様には後ほど挨拶に伺うと・・・」


それでなくても大幅な体力を使用する覚醒昏睡を2時間程度で目覚めて・・・すぐ動けるなんて・・・


「・・・さすがリクト様の子供・・・・・で済ませていいのかしら?」


メリンダは本来外出する予定などなく、しっかりナナが目覚めるまで側の部屋で待機しておく手筈だったが、突然見たことが無い街の結界ごと揺れる大きな攻撃を受けた事で、冒険者ギルドに事情を確認しに行っていたのだ。


「まさかこんなに早いなんて・・・ところで一緒に居たスライムと女の子は?」

「そちらはメリンダ様がお出かけになる前と変わらずベッドの上で眠っておられます」


家の者には朱果が管理精霊とは言わず、ナナ君の従魔のスライムという事で通している。いくら信頼出来る者で家の中を固めているとはいえ、どこに間者がいるかわからない世界である


「じゃあ・・・そちらを少し伺いにいくわ」


今冒険者ギルドに行き、得た情報を少し整理したい。ギルドでは母から極秘で聞いていたドラゴンの襲来の話は一切語られておらず、この非常事態は湖に現れた三叉のキングスネークが原因となっていた。

先程の攻撃も進化したキングスネークの物であろうというのが冒険者ギルドの見解だった


だがメリンダは朱果の居る部屋へ向かう階段を登りながら考える


「・・・キングスネークがこの街を揺らすほどの攻撃をするというの?」


この街の結界はリクト様が直接手掛けた物で帝都の結界とも遜色劣らない物だと思っている。その結界が揺れる程の攻撃を?・・・しかもそんなキングスネークを誰が・・・




・・・そう、脅威の対象であったキングスネークはすでに消え去っているのだ。ここからでは遠すぎて湖の様子を直接探る事は出来ないが、遠視の魔法を持った物が気配を探ってもすでにいつもと変わらない湖の姿しか見えないと言うのだ。非常事態は直接ギルドから派遣された者が確認をするまで解除はされないそうだが・・・メリンダはナナが慌てて飛び出ていった事と何か関係があると思っている


「・・・でもそれを聞いてしまっていいのかしら?」


母からも丁重に扱うように言われた客人・・・まぁ母に言われる前からリクト様の子供というだけでメリンダにはスペシャルな客人なのだが・・・しかし謎が多すぎる。


「そうだわ!!こういう時には・・・何だっけ?」


リクトが書いた数少ない書物に書いてあった言葉がピッタリな気がするのだ





「思い出した!!!『触らぬ神に祟りなし!!』」



リクト様の言葉に間違いは無いのである。

そう確信を深めてメリンダは朱果とラナが眠る客室の扉をノックしたのだった。

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