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辺境の街 ヴァール

この世界は驚きに満ちている。



しばらく穀倉地が続いてとうとう街が見えてきた。僕の想像ではこんな森の側の田舎なんだから、もっとこう・・・村に近いこじんまりとした街を想像していたのだけど、街は中心街と外周、そしてさらにその周りを穀倉地で取り囲んでる構造のようだ。この世界の街という認識は僕の中では市町村の市に近いのかもしれない・・・でっかくても某ねずみの国サイズの物を想像していたのに・・・


ちらほらと民家が増えてきた。レン君曰く、外周に住む住人は定住予定の無いもの、例えば冒険者や採集者、渡来商人などが一定期間借りるレンタル住居が多いらしく、人の入れ替わりが激しいのが特徴だとか・・・


『この辺は避難権が無いんでしゅよ、その変わり居住税も無いんでしゅ』

「・・・避難権?」

「オループの季節には魔獣や魔物が活発化するのでその時には中心街に大規模な結界が張られるんでしゅ。で、居住税を払ってる人はその中に入る事が出来るんでしゅ』

「・・・へぇ」

『逆に言うとその活発期は冒険者達は稼ぎ時なので、この外周に臨時冒険者ギルドが設置されて魔獣や魔物をしこたま狩ってくるんでしゅ。なので冒険者達は居住税は払いません』

「商人達は?」

『猛者はその中でも冒険者相手に商売しましゅし、回避する者はオループの季節は避けて滞在予定を組むんでしゅよ』


なるほど、もうシステムが出来上がってるんだ。


「穀倉地の人達はどうするの?・・・家畜とかいましゅよね」

『穀倉地の住人は中心街にも家を持つ物が多いので避難しましゅよ。畑や田、家畜などは簡易結界が張られるんでしゅ』

「しゅごいね〜」

『活発期にきちんと間引かないと魔獣達が大氾濫を起こして大災害になりましゅからね』


・・・自分が住んでる森ながら、恐ろしい森だ。


『まぁでも一番盛り上がる時期でもあるんでしゅよ』

「え?そうなの?」

『他では滅多に見られないSS級の冒険者達なんかが見られましゅからね、結界の中ではお祭り騒ぎでしゅよ』


まぁ、安全な場所なら・・・そうなるのか。


『ただ・・・ほんとにヤバい魔獣は普段はフィース様が奥地で狩ってくれてるんで・・・その時期までに戻ってもらえるといいんでしゅが・・・』


…んん?

何?うちの母さん、そんな影の仕事人みたいな仕事してんの?


『滅多に手に入らない魔獣の卵が手に入るので・・・臨時ボーナス、ウハウハ〜だとか・・・』



・・・母さん。

ちょっぴり尊敬した気持ちを返してほしい

ついったーやってます

@poko_taneda

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