転生あるあるが通じないだと・・・!?
心の底からこの浮遊ロッドがあって良かったと思う。
無かったら絶対街にたどりつけなかったわ・・・地図を見ながら街の方向に進んでいったんだけど、途中でラノベお約束の襲われてる馬車などもなく、ほんっとに牧歌的な景色の中散歩気分で街に向かう一行だった。
街まであと半分ぐらいのところで少し生活感が出てきた景色に変わり始めた。家なんかも建ってて放牧されてる生き物を見かけるようになってきた。
「あれは・・・家畜が普通にいるでしゅ。魔獣とか魔物とかでないんでしゅね」
『街にいる討伐隊が森までは定期的に害獣駆除をしてるんでしゅよ。後は森の中の浅い場所であれば、冒険者達が素材採集で常にいましゅからね、この辺で襲われる事はないでしゅよ』
なるほど良くみると畑とか水田とかもけっこうあるし、普通に作業してる人もいるから安全なんだろうなぁとわかる。
「・・・畑・・・すいでん・・・水田・・・すいでんっ!?!?!?」
『どうしたんでしゅか・・・突然』
「れ、レン君!水田があるでしゅよっ!!!水田がっ!!」
『・・・だから何でしゅか』
あーもぅ何でこの気持ちを共有出来ないかな!!
水田といえばあれでしょう!!米でしゅよ!!ライスでしゅよ!!
よく転生物で米が食べたいっていう気持ちがすっごくよくわかるんでしゅよ!しかも米って超便利なんでしゅよ!!ラナの離乳食の幅も広がるし・・・米欲しい!!
『食糧庫にあるはずでしゅよ・・・』
「・・・え?」
『この辺の主食でしゅから・・・朱果にいえばすぐ持ってきてくれると思うでしゅよ・・・竜騎士達は普通に食べてましたし・・・』
「うそ・・・」
『多分あの竜騎士トリオはナナ様のパンが主食のご飯が珍しくて通ってたのもあるんじゃないでしゅか?』
まさか米が普通にあるなんて・・・そういえば・・・無いと思い込んでて一度も朱果に米の存在を聞いた事はなかったよ・・・ここにきての転生あるあるが信用出来ないなんて・・・
『・・・そんなに米食べたいんだったら、街の定食屋ででも食べたらどうでしゅか?普通にありましゅよ』
なんか悔しいけど・・・絶対食べるぅぅぅぅ
心の中で号泣しながら残りの街道を進むのであった。
ついったーやってます
@poko_taneda




