配達ご苦労様です!
しばらく本を読んだり、父さんのノートを見たりしていたらさっきの魔法陣が光を点滅し始めた。
「?」
ー向コウカラ送信サレタ合図デスネー
「え?早くない?」
ーリクト様ハ上得意デスカラー
そういうと点滅の間隔がどんどん短くなっていく。
『毎度でっせ〜!!商品届けにあがりましたで〜』
さっきの小人が魔法陣から飛び出してきた。
「おぉ〜こんな感じなんでしゅね」
『どもども〜こちらがご注文の【浮遊ロッド】になりますぅ。ご確認を!』
「あ・・・はい」
小人が自分の背中の鞄からとてもじゃないが入らないだろうサイズのアイテムを出してきた時にはちょっとビビったけど、鞄がマジックバッグなんだろうと納得した。
『早よ受け取ってぇな』
マジックバッグなのかと考えていた時間小人がプルプルと震えながらアイテムを持っていたらしい
「あ、ごめんでしゅ」
慌てて受け取ったアイテムはそれなりの重さがあった。
『中身確認して、注文商品やったらここにサインしてぇな』
思わずハンコでもいいですか?と言いそうになるのは前世の名残だろう。
懐かしいな・・・シロネコ宅急便・・・
あ、いかん。また考えに浸ってしまっていた・・・
受け取ったアイテムを丁寧に床に置いて梱包を開けていく。
一番外側は紙で包まれていたのだが、商品は緩衝材なのか不思議なポワポワ素材なものに包まれていた。
「不思議感覚でしゅ・・・」
そして中身はイラストと同じ木で出来たロッドだった。
「はい、確かに・・・」
小人が差し出してきた紙を受け取り、父さんの机でサインをする。
・・・この時にちょっと自分の名前でいいのか悩んだけど、まぁダメならまた来るだろうと自分の名前を書いた。
『毎度あり〜!もし魔法陣に不備がありましたら商品を送りかえしてもろたら対応しますんで!ほなおおきに〜!』
現れたのと同様にあっという間に消えてった小人。
ちょっと雑談でもしたい感じだったんだけどな・・・忙しそうだったので仕方ない。
それにしてもこの浮遊ロッド、普通に遊ぶにしても楽しそうなんだけど!
一番外側の紙の裏がどうやら取説になってるみたいで・・・ビリビリに破らなくてよかった・・・
「リフィ!庭でこれ使ってみていいでしゅか?」
ーソウデスネ。実際ニ魔導具ニ触レル事ハ大事デスー
「やったぁ!じゃあ行くでしゅよ!!」
僕は浮遊ロッドを両手に持って庭へと駆けていくのだった。
ついったーやってます
@poko_taneda




