写真に写る物
それはなんて事ない家族写真だった。
まだラナが生まれる前だろうか?両親と抱えられる赤子。
「・・・写真って技術があるんでしゅか?」
ーイエ、リクト様ガ作ラレタ技術デ外部ニハ出シテイマセン。タダナナ様ガ生マレタ際ニ記念ヲ残シタイカラオ作リニナッタト聞イテイマスー
・・・僕の為に?
ーハイ。リクト様ハナナ様ガオ生マレニナルノヲズット待ッテイタンデスー
・・・?
何だろう?ちょっとリフィの言い回しが気になったのだけど…それだけとうさんの僕らへの愛情が深いという事だと納得する。
僕が生まれた時の家族写真と、ラナが生まれた時の家族写真が額に入っていて、その他の写真はそのまま箱にしまわれている状態だった。
僕の生まれてからの色々な写真や、母さんが仕留めた猪のような物を担いでいる写真、レン君達獣人の写真もあって何だか家の歴史を見ているみたいで楽しかった。
そして最後の一枚・・・
「・・・?」
父さんの若い頃の写真と…
ドクン…
なぜか僕の心臓が心拍数を上げる
ドクン…
学生服を着た父さんは笑っていて…こちらにピースサインなどしている。
どちらかというと父さんは物静かな印象だったので、こういう少しはしゃいだ感じは珍しい。よほどこの写真を撮った人物と仲が良かったのかもしれない。
・・・これはきっと、
父さんがこちらの世界に来る前の写真だ。
ついったーやってます
@poko_taneda




