ただただ緊張する…
「ぷぎぃ、ぷぎ」
ー『トコロデ我ニ何ノ用事ダッタノカ』ト精霊ガ聞イテイマスー
いや…あの…そもそも井戸が祭壇なんて知らなかったわけで…
つまり精霊に用事があったわけじゃなく…でも更なる怒りを買う危険を冒すわけにはいかないので…
「い、家の中の水が…無くなってしまったんでしゅ。生きてくのに水だけはどうしても必要だから…」
「ぷぎ?」
ーフム。家ノシステム管理ハ私ガ全テサセテ頂イテオリマスガ…水デスカ。少々オ待チヲー
「ぷぎぃ〜ぷぎぃ〜」
えぇ〜?
何か目の前のスライム…改め精霊様が突然『ぷぎぷぎ』言いながら、無造作にいろんなところをピョンピョン跳ね出した。5回に一回ぐらい体がほのかに光ってる気がするんだけど…気のせいかな?
それにしても…敵意が無いと可愛く見えてくるもんだな
「ぷぎぷぎぷぎ」
ーオ待タセシマシタ。ドウヤラ水瓶ノ魔法陣ガ消エテシマッテイルヨウデスー
ま、魔法陣!?
ここにきてファンタジー要素が盛りだくさんすぎて思考が大渋滞を起こしてる
「ぷぎ!ぷぎ!」
どうやら精霊様の謎のぴょんぴょんダンスも終わったみたいで、玄関まで行く道を塞いだかと思ったら今度は横に揺れ出した
「ちょ、第二ボタンさん!あれ大丈夫なんですか?」




