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これからの事

「で?どうするよ?」


夜営本陣で回復したザークとメディ、そして僕が向かいあって話し合いが開かれていた


「…母しゃまには悪いでしゅが…僕と妹がグレンドリアに行くのは…不安でしゅ」

「…不安、ですか?」


メディの問いかけに僕は頷く。


「まず、王位継承権を放棄したはずの母しゃまが政を執り行ってる今、母しゃまの子供である僕らが乗り込むのは本人達の思惑がどうであれ政権を狙っていると考えられてもおかしくありましぇん。そして僕らはここの世界しか知りましぇん…都会の貴族達に道具として使われる可能性もありましゅ」

「…いや、フィースに限ってそんな事は」


ザークが若干青褪めながら返事をするが…


「母しゃまが強くても…僕らが弱いんでしゅ…現に僕らは子供達だけでこの家に取り残されてましゅ。もしこれが首都で同じような状況だったら?連れ去られてもおかしくないんでしゅ…だったらあなた達でさえ苦労するこの森に守られてる現状の方が僕はいいと思いましゅ」

「お前…ほんとに5歳か?」

「5歳でしゅけど?」


中身は違うけどなっ!


「…そうですね。ナナ様の話も一理あります…ですが、この危険な森の中にあなた達だけを残して戻るなど…」


メディが心から心配してくれてるのがわかる…


「いや、こいつなら平気じゃね?」とか言ってる髭もじゃはフィールドの沼にはまってしまえばいいと思う。


「ならみんなが定期的に様子を見にきてくれればいいんでしゅよ!」

「…お前簡単に言うなぁ」

「そうですね…ここでの訓練で連れてきた騎士達の力はかなり上がっています。次回はもっと短時間で少数でもここに到着できるでしょう」


うんうん。

毎日誰かしら屍と化してたけど、実力は来た時とは雲泥の差だと思うよ!


「もしくは…今都にいる者達を訓練として定期的にこちらへ連れてきてもいいかもしれません」


それは楽しそうだ!

きっとラナが目覚めても遊んでくれる人がいれば喜んでくれるはず!


「いや…だけどよ…フィースの説得は誰がすんだよ…」

「「・・・・・」」

「ぜってぇ俺たちだけで帰ったら怒り狂うぞ?もしかしたら全部ほったらかして帰ってくんぞ?」


うん、あの母なら父さんがいないこの状況にすぐ帰ってくるだろう。


「…母しゃんが居ないと困るでしゅか?」

「良くて内戦、下手すりゃ隣国と戦争だな…聖女と王太子が仕出かした事だからなぁ…貴族と民、両方から王家が責められてる現状だ。どちらからも絶大な人気のあるフィースがいなけりゃ王家が転覆するだろうよ…」

「母しゃま…王様になるでしゅか?」

「いや…フィース的には弟であるパラドに王位を継がせる気だろうな」


初めて聞く名前だな…母の弟ならおじさんか?


「パラドおじしゃん?」

「そうだ…。だが今パラドは隣国に留学中でな…逆に良かったのか…隣国で今回の事の火消しに動いてくれてる」

「…なら、なおさら今僕らが行くのはよくないでしゅ」


継承権問題など煩わしさしかない。


「パラド様が戻られるまで…陣営はこのまま、ここに竜騎士部隊を派遣するようにしましょう」

「そうだなぁ…それが1番なんだが・・・ナナ、母親に会えなくて大丈夫か?」

「…?」

「たまに…お前が5歳だと忘れそうになるが……本来なら、まだ完全に親の庇護下にいる年齢なんだよ…お前は」


なるほど……この数ヶ月ですっかり35歳が全面に出てしまってた。


「…人って、逆境で一気に成長するもんでしゅよ」

「お前って…まじで5歳か?」


ザークにニヤリと笑ってみせる。

まぁ…5歳なのは間違いないし、中身が35歳なのはもぅどうしようもないし、前世の記憶が目覚めた事も後悔していない。それにリフィやレイ君、ラナもいる。


「…子供は巣立つもんでしゅ」

「早すぎだろ…」

「ナナ様はかなり優秀でいらっしゃいますからね」


メディ…人間はやめてないからね…ほんとだよっ!!

ついったーやってます

@poko_taneda

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