くれぐれも番によろしく…
100話です!
「そんなわけで、リオナと卵達は番が合流するまでうちで預かります」
いやーやっぱ来てよかったわ。
リオナの説明だけだったら、サラさん絶対病んでたな。
ワイバーンといえど初産ってだけあって…リオナはまだまだ思考が幼いし子供っぽい…きっと番の方が大人なんだと信じたい。子供同士の子育てなんて地獄すぎるしな…
「…そんなにリオナの状況は悪いんですか?」
「うーん。残酷やけど…僕が来なかったら卵はダメだったと思いましゅ。リオナも極限まで魔力を卵に渡してたので無事だったかわかりましぇん」
「ほんとにありがとうございます」
相手が5歳児でも馬鹿にする事なく、深々と頭を下げてくれるのは好感度が高いよサラさん!
「今は卵もリオナも安定した状況でしゅが、ここよりもうちの方が魔力の回復が早いので一応保険的に連れて帰るだけでしゅ」
「この距離でそんなに違う物なんですか?」
そうだよねーちょっと歩くとはいえそれは5歳児感覚での事だし、多分大きな場所の括りでは一緒だしね…
ただこれは外にきて初めて分かった事だったんだけど、うちには精霊とか妖精とかがわんさかいてるから、結界の外と中じゃ魔力の密度が全然違うんだよね〜。
なのでリオナもうちの庭にいる方が回復するのは早い。
「精霊達がいるので…」
「せ、精霊が!?」
「まぁ色々とあって…もちろん両親がっ!でしゅよ」
まぁ卵とリオナを連れて帰るのはすでにメディさんの許可は取ってるし、サラさんに対しては事後報告のようなものである。
「リオナと卵をお願いします」
「賜りました。精一杯協力しましゅ。リオナさんは元気になったらこちらにお戻ししますし、卵も番が到着したら後連絡下さい」
「はい」
サラはリオナを抱きしめながら「ちゃんとナナ様のいう事を聞くのよ」や「落ちてる物を食べちゃダメだからね」などリオナを諭している。
僕はもう一度メディさんの方へ向き今後の流れを確認する
「竜舎を僕の家と夜営陣の間に配置してもらって、隣接部分から陣の外側にマンドレイクに結界を張ってもらいます。埋まっているマンドレイクを見つける事は無いと思いますが、見つけた場合には引き抜いたり、攻撃をしたりしないように騎士達に徹底して下さい」
「了解しました」
「それじゃ、ひとまず卵をはやく安定させたいので家に帰ります。また今度運搬方法見せて下さいね」
「はい」
「じゃあリオナも行くよー」
リオナはサラに頭を擦り付けるとこちらへ歩いてきた。
サラさんはまた頭を下げてそのままの体勢だ。
さて…結界を張るっていう目標は無事達成出来たし帰りましょう!
ついったーやってます
@poko_taneda




