22・プティと神様
私の部屋の前におとーさま
初めて見るおとーさまの執事さん
リアムさんの騎士の2人
レゼルちゃんと
結構な人数が集まってた
私はおとーさまに抱えられ、リアムさんが指示を出す
「魔力感知に強いテンドリウスと瞬発力の高いリューリクナでまずは部屋に入ります。安全が確保されたら教えて下さい」
「魔導具ですよね探すものは」
テンドさんがリアムさんに尋ねる
「念の為です。あの魔導具なので例えほかの形になっていても決して触らないでください」
「「リアム様の御心のままに」」
2人が声を揃えてそう言うとサッとドアを開けて入って行った
私は視線をおとーさまの執事に向ける
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バゼル・ロウ・バウセンドック
68 ♂ 4.4 Green×black
先祖代々ダイヤトリント家に仕えている暗殺者一族
元バウンセンドック伯爵家当主補佐 一流暗殺者
契約者:ランスロット・ディー・ダイヤトリント
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黒に近い、深い緑の燕尾服に身を包みピシッと伸びた背中
髪はレゼルちゃんよりも暗く黒が混ざった様な緑で、オールバックに決めており
モノクルがthe執事って感じで凄くカッコイイおじい様
隙が全くない感じ
レゼルちゃんの家族ってみんな完璧なのかな
そんな事を考えながら
さっき見た2人の騎士の内容も思い出す
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テンドリウス・デラ・ロウンフォード
24 ♂ 2.26 yellow × red × black
ロウンフォード子爵家長男
リアム・ビー・バトラーに忠誠を誓う騎士
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テンドリウスさんの方はまあ、焦げ茶色だから色が混ざってるのが
なるほどな感じだった
気になってたのはリューリクナさん
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リューリクナ・マンフィールド
19 ♀ 3.28 yellow
マンフィールド公爵家三女
マロリー・ビノ・バトラーより任務を預かっている騎士
ストロンゼフ王子婚約者候補
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リアムさんじゃない人から任務を預かってる?
それに王子様の婚約者候補!
王子ってこの国のなのかな?
それに公爵って結構偉いイメージ
爵位って
実はちんぷんかんぷんだからちゃんと覚えなきゃなんだよね
まだ見たことのなかった人のプロフィールをしっかりと頭に入れながら考え込んでると扉が開いた
「リアム様、何もありません」
テンドさんが扉を大きく開き、戸惑った表情でリアムさんを見る
今日1度も目の布を付けてないリアムさんは数秒テンドさんを見つめた後首を捻る
「消失したということか?リアム」
おとーさまが私を片手で抱いたままリアムさんのそばに行き私の部屋を覗き込む
「はい、変わった魔力も感じません」
テンドさんが部屋に戻るとリアムさん、続いておとーさまも私を抱いたまま部屋に入る
私がひたすらあの魔術具を潰して粉状にした場所をすぐ見るけどなんにもない
「魔石も、ありませんね」
ソルも部屋に入ってくる
でもソルはじーっと私のベッドの方を見つめていた
耳がピンと立っていて
犬が警戒してるみたいで何だか可愛い
ベッドを凝視したままソルがベッドに駆け寄ってく
ベッドになにかある?
「お父様、ベッドの方へ連れてってください」
ちっちゃな声でそう言うと
作業してた床を囲んでるリアムさんやテンドさんから離れてソルの側へおとーさまが行ってくれた
「ソル、なんかあるの?」
「何か、ヴァイスがもう1人ここにいるみたいな、変な感覚があるんだ」
「匂いとかでは無いのか?」
「違う、何か居る。でも嫌な感じじゃない、ヴァイスがもう1人・・・」
あれ?
あのぬいぐるみ
私作ってない
枕元にずらっと並ぶ20個以上の私が作ったぬいぐるみ達にひとつ見覚えのない子が居た
真っ白な兎のぬいぐるみ
おでこの部分に透明で楕円形の水晶のようなものが着いていて
クリっと大きな目は深い赤でキラキラしてる
首にも真っ白なリボンが結ばれていてとても可愛い
一つだけ高級感のあるぬいぐるみ
誰かが眠ってる間にプレゼントしてくれたのかな?
すんごく可愛い!
「ソル、1番端っこのぬいぐるみ取ってくれる?」
ソルがぬいぐるみを取ると私に渡してくれた
肌触りはつるんとしていて弾力がありふにっふにっと柔らかいスクイーズのような感触
やばーっっ!!何このなんとも言えない握り心地!
腕の中でぎゅーっと抱きしめてゆるめる
元の形に戻ってく時のふにゃっと感もたまらない!
「おとーさま!これをくれたのは誰ですか?!このさわり心地凄いです!」
「誰も、ぬいぐるみの贈り物をしていないはずだが・・・」
そう言っておとーさまは兎の手をぎゅっと握る
「む。確かに凄いな、何でできてるんだ?」
ふとソルが私の手の中の兎を見つめてることに気付く
「ソルも触る?」
「いや、たぶんそれだ」
「何が?」
「それからヴァイスを感じる」
これから?
腕に収まるか収まらないかの少し大きなぬいぐるみの目を見つめる
パチッ
「えっ」
瞬きをしたかと思うとドローっと腕の中で溶けた
「リアムっ!!」
目の前で溶けたそれを見た瞬間私をベッドに下ろしながら私の腕に絡み始めたスライムを剥がそうとおとーさまが
スライムを掴む
「きゃっ」
少しひんやりとしたスライム状になってしまった兎ちゃんは私の腕を登り服の中を通って腕、そして首に絡みつく
「なっなんですかコレは!」
「離れろっ」
おとーさまは何度も私の首に絡むスライムを握り、私から剥がそうとする
でも握られた所はスルッと溶け、うまく掴むことすら出来ない
リューリクナさんが短剣を私に向ける
「怪我するだろう?!」
「しかし、元はあの魔術具です!これ以上絡む前にっ」
私も訳分からないけど何も嫌な感じはしない
ただちょっと冷たくてビックリしただけ
ソルも全然怖がってない
「大丈夫だと思う」
この場で私とソルだけが落ち着いていた
首や身体に絡むこのスライムは小刻みに震えている
怖がってるみたい
「俺もソレ、大丈夫なやつだと思う。じゃなきゃヴァイスに渡さねぇし」
リアムさんがキッとソルを睨む
「たとえ大丈夫だと思っていても、少しでも不審なものは渡してはいけません!」
するとソルは咳き込みその場に片膝をついて苦しそうに胸を押さえる
おとーさまが、バッとリアムさんの目を片手で押さえる
「リアム」
「・・・すみません」
ソルが何だったんだ?と不思議そうに胸をさする
リアムさんの魔眼が何か発動してしまったんだろう
なんだか大人達だいぶパニックみたい
そんな中、私は首に絡むスライムを優しく撫でる
震えてたスライムは少し落ち着いてきた
「ねぇ、もう1回兎さんになってくれる?」
首から少し移動し、腕の方に多めに降りてきたスライムはまだ迷ってるように私に絡み離れない
「私の腕掴んでていいから、大丈夫。」
「離れたら切り捨てましょうか?」
リューリクナさんがまた怖い事言ってる
「だから、何でも切り捨てようとするな。ソレからはなにも感じません、リアム様っ見落としてしまい申し訳ありません」
テンドさんがリューリクナさんの腕を掴む
「もう大丈夫です。私ですら何も感じませんし、仕方がありません」
ふうっと息を整えたリアムさんがおとーさまの手を下ろしながらテンドさんやリューリクナさんとアイコンタクトをする
テンドさんもリューリクナさんも頷いた
「何ともありませんか?」
「本当に何ともないか?苦しくないか?大丈夫か?ヴァイス」
きっと首に絡む真っ白なスライムが首輪や枷に見えるんだろう
青ざめた顔でおとーさまが不安そうに私に尋ねる
「うん。ただ、なんか怖がってるみたいだから何もしないであげて欲しい」
私に刺さるおとな達の視線が鋭い
さっきのリアムさんのアイコンタクトも気になる
今この子が私から離れたら引き剥がされるような、そんな気が・・・
スっ
「ランスロット様、リアム様、ごめんなさい、説明出来ねぇけどコレは嫌なものじゃないんだ。何か感じるんだ」
ソルがまだ片手で胸を擦りながらおとーさまと私の間に割って入り、私を自分の背で隠す
すると私の膝の上でゆっくりと真っ白なスライムはぬいぐるみっぽい兎ではなく本物の兎のような形になった
兎の片方の手はスライム状のまま私の右手に絡み離さない
口は無く、おでこの水晶はそのままに真っ赤な2つの目が私を見上げる
「可愛い」
思わず呟くと
鼻先を私の頬に擦り寄せ甘えるよう私にくっつく
「本当に害は無いのか?」
「「ないと思う」」
私とソルの声が被る
大人達の肩から力が抜ける
「もう剥がそうとしないので、よく見せてください」
ソルが横にズレるとリアムさんはずずいっと顔を近付ける
「額の透明な石が先程の魔石のようにみえますが透明ですね・・・」
「一体何なんだ?最初はぬいぐるみ、ついさっきまではスライム、今は角の無いビットラの形になってるぞ?」
森の中で何度か見かけた角が三本あるピンク色の兎の様な生き物
ソルに名前はビットラだと教えてもらったことを思い出す
そっか、兎は前の世界の生き物
私しか知らない生き物の形になってるの?
「ぴぃ」
返事をするようにこの子は鳴くと
トロッとして今度は私が前の世界で小さい頃飼っていた犬の姿になった
「凄い!貴方どんな姿にもなれるの?」
私は猫をイメージすると
トロッとして私が想像したままの猫の姿になる
「ぴぃっ」
猫の姿で私と一緒で嬉しそうなスライムちゃん
「思考がついて行けません」
リアムさんはそう言うとぐたっと頭をベッドに沈める
「常識の範囲を超えてる・・・な。」
おとーさまもぽかんと口を開けてスライムちゃんを見つめる
するとスライムちゃんの上に文字が浮かんだ
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NONAME
0 ? 5.25 《&》
荳也阜縺ォ蟷イ貂牙?譚・縺ェ縺??繝ッ繧、繝医?逾槭?√ぎ繧、繧「繝サ繧、繝シ繝ェ繧ケ縺後Χ繧。繧、繧ケ縺ョ諠ウ蜒上r迴セ螳溘↓縺励◆逕」迚ゥ
繝エ繧。繧、繧ケ繝サ繝?い繝サ繝?繧、繝、繝医Μ繝ウ繝峨?逅?Φ縺ィ螟「縺瑚ゥー縺セ縺」縺
縺薙?荳也阜縺ァ蜚ッ荳?辟。莠後?逕溽黄
荳也阜繧呈キキ豐後↓蟆弱¥髣?r諡帙¥縺九?∽ク也阜縺ォ蜈峨r繧ゅ◆繧峨☆縺ョ縺
縺昴?遲斐∴繧堤衍繧九b縺ョ縺ッ縺?↑縺
_______________
状態:卵
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なっなんかとんでもない文字化け起こしてる!
何か読めないかと目を凝らすけど全然訳が分からない
名前がなくて性別不明、今日生まれたから今日が誕生日?かな?
色がいつもはいる場所にはホワイトではなく《&》って入ってる
ソルにも出てる1番下の状態の欄は卵になってるし
とりあえず名前か・・・
今は馬の形になってるスライムちゃん
じっと見つめてると
背中に羽を生やしたペガサスのような姿になった
「その生き物なら角がついてれば、エールホーンだな」
考える事をやめたのか、おとーさまがクイズのようにこの世界に存在する生き物で近いもの考えては、口に出してた
「プティ・・・」
小さい頃飼ってた犬の名はパフィだった
真っ白なトイプードル
その時名前の候補にあがってた“プティ”
どこかの国の言葉で白という意味だったはず
「貴方の名前はプティよ」
その声でおとーさまを見てたスライムは私を見ると
柔らかいボールのようにまるまった
真っ赤な2つの目が私を見つめる
「ぴいっ!」
元気よく返事をすると文字化けしていた文字が動き、消え始めた
_______________
プティ
0 ? 5.25 《&》
主:ヴァイス・デア・ダイヤトリンド
この世界で唯一無二の生命体
_______________
状態:卵
_______________
文字化けしていた文字が消えていき
最終的にはシンプルな文面に変わった
プティの目の上にある水晶と私の右の手の甲が光った
「あああーーっ!!」
リアムさんが奇声をあげる
手が光ってるしリアムさんの見たことない
リアクションもビックリだし
何事?!
光が収まるとリアムさんが私の右手を凄い勢いで引き寄せ覗き込む
「そんな、いや・・・でもっ」
リアムさんは膝の上のプティごと私を抱きあげ、走るように扉へ向かう
プティはビックリしたのか
また私の腕から服の中へ入り、首元に絡みつく
リアムさんはしっかり扉が閉まってるのを確認すると
「我、ブラックの子は望み願う。リアム・ビー・バトラーが研究所、資料室へ。Drop Swamp」
言葉を言い終えるとドロっとした黒い液体のようなものがリアムさんの足元から溢れて出てくる
そのドロっとした液体は扉に向かい、扉を覆うように登って黒く染めていく
うわぁ魔法っぽい!
詠唱って奴だよねいまの!!
かっくいい!!
私も詠唱してみたい!
超ファンタジー!!
「ヴァイスを連れていくなら私も行くぞ」
「・・・。今回だけですからね」
扉が染まり切ると待ってましたと
凄い勢いで開いて小走りに入った
扉の先はさっき見た廊下では無く本棚がびっしりと果てしなく上へと天上も見えないほど高く敷き詰められた丸い塔のような部屋だった
壁一面本で埋め尽くされた丸い空間の真ん中に本に埋もれるように机と椅子が一組あった
そこに真っ直ぐリアムさんは突き進む
後ろを見るとおとーさまが扉を閉めた所で
真っ黒に染まってた扉からドロっとしてた黒い液体が空中に飛散していき、普通の木の扉に変わっていく所だった
リアムさんがサッと手を払うように動かすと
机の上のものが浮かんで本が自分で本棚に戻って行く
ファンタジー!
こういう魔法使いっぽい事やってみたい!!
空っぽになった机に私を下ろすと
どこからか飛んできたthe魔法使いって感じの杖?ロッドって言うのかな?!
がリアムさんに手に飛んできて握ると
ぴゅんっ
と上へ飛んで行った
上の本は自分が飛んで取りに行くの?!
えっ人って魔法で空飛べるんだ!
杖?!
その杖ですか?!
1人で興奮しているとおとーさまがすぐ側に来る
「この部屋に入るのは初めてだ、アイツ自分の秘密基地には誰もいれたくないタイプなんだ、場所も教えてくれないしな」
おとーさまもキョロキョロと周りを見渡して
ほぅっと興味深そうに目を細めて言う
「リアムさんの持ってる杖を持ったら私も飛べる?!」
「いや、あれはリアムにしか扱えんだろう。融合魔法だからな」
ちぇっ残念。
私は飛べないのか
「ぴぃ?」
プティは膝の上で小さなドラゴンの形になると腕にしっぽを絡めたままその場で飛ぶ
絡む私の腕を持ち上げようと一生懸命飛ぶけど全然私は持ち上がらない
「お前の意思が伝わってるようだな?なんだか可愛く見えてくるな」
「ふふふっプティちゃん可愛い」
しょぼんと落ち込んで鼻先を甘えるように私の手に擦り寄せる
「額の石と手、同じ模様だな」
さっき光った手の甲をそういえばちゃんと見てなかった
手の甲には刺青の様に白いダイヤモンドカットのような石のマークが描かれていた
プティのおでこの水晶にも同じ白い石のマークが浮かんでる
左手で擦ってみてもやはり刺青のように取れそうもない
「魔獣を使役したり、聖獣と契約した時に刻まれる紋章の様にも見えるが、そのような色のない紋章は見たことがないな」
やっぱりこの世界の人は白を色が無いって言うよね・・・
色が無いってさ、プティのおでこの石みたいな透明なものに使えばいいのに
「契約したってことになるのかな?」
主:ヴァイス・デア・ダイヤトリンド
って書いてあるし・・・
自分の鑑定結果も見れたらいいんだけど今のとこ見れないんだよなぁ
でっかい鏡でもあればみえたりするかな?
「ありましたーー!」
上からリアムさんの叫ぶ声が聞こえて上を見る
たくさんの本を抱えてふわふわと降りてきた
「ロウデンハイズの手記です」
「おいおい、こんな所で保管してていいものなのか?歴史上で1番の研究者の手記なんて」
「私が自分の足で見つけたものです。盗んだりはしていないので私が持ってて良いんですよ、そんな事より見てください」
なんだか凄そうな人が書いたものらしい
パラパラと何冊かめくってお目当てのページを探し当てたリアムさんはおとーさまと私にも見えるように開いて置いた
「契約と使役に関する研究書です」
キラキラと輝く瞳と赤く染まる頬が興奮を伝えてくる
両開きに開かれたページには7つのマークが書いてある
「ここにそれぞれの色の紋章とその紋章の読み取り方が詳しくまとめられています。まずこれはレッドで「リアム」
ゴホン
とおとーさまが話を切る
「あぁ、すみません興奮すると長くなりますね、単刀直入に言うとヴァイスお嬢様の紋章は7つの色どれにも当てはまりません」
「これが紋章であるのは間違いないのか?」
「ええ、主従関係には5段階あると書かれていて、支配、使役、対等、譲渡、支援、があると言われています。2つの紋章は全く同じ大きさなので対等という事になります。支配や使役だと魔獣や精霊の方が立場が弱く契約者よりも紋章が大きくなり、譲渡や支援だと契約者の方が立場が弱く紋章も小さくなります」
「対等の契約?聞いた事がないな」
「ええ、私もこの研究書を読んで知った事です。対等は最も繋がりが深く両者がお互いの魔力を自由に使うことが出来ます、対等の契約はどちらかが死した時、残された方も死することもあると言われるほど、最も強固で強力な契約だそうです。力の強い聖獣や精霊と契約する時は力を借りる譲渡や支援が多く。魔獣と契約する時は支配や使役で、契約者が優位な立場で魔獣を操り、使う。普通は力の上下関係がハッキリとされてるので、対等の契約を私もこの目でみるのは初めてです」
「では、この生き物・・・プティを今始末すると?」
「ええ、ヴァイスお嬢様も危険です」
2人の目がじとっと私達を見る
「じゃあプティも家族として仲良くしなきゃですね!」
重い空気をどうにかしたくて私は明るくプティを抱きしめながら言う
「・・・。まあ、もう契約されたものはどうにもなりません。それよりも私は色について話が
ピシッ
リアムさんとおとーさまが固まった
ん?
「お父様?リアムさん?」
リアムさんの口は開いたままだし
おとーさまもため息を吐き出してる途中で完全に固まっている
時が止まった・・・??
「困った!ウィリアム完全に気付いてるぢゃん、咄嗟に止めちゃったよ!」
「さすが私の子、と言いたいけどこの場合はどうしましょう?」
「お前のじゃねぇだろクソビッチ。邪魔ばかりしやがって」
今日既に一度聞いた声に全身が震える
黒い奴の声と粘っこい女の声
それに元気のいい女の子の声もする
部屋をキョロキョロと見渡すけど誰もいない
でも声が近くから聞こえてくる
この部屋に居る
「んで、クソガキはなんで止まってねーんだよ。レアー」
「あっれれー?ホントだおっかしいな」
「ぴいっ!」
プティが真っ白な光を放つ
「レアー悪くない。《&》が作ったコレのせい。レアー責めるの、違う」
「素晴らしいわよねコレ。私欲しいわ」
知らない声もどんどん聞こえてくるし
もしかして今、この部屋には全ての神様が集まってるの?
「ぴぴぃっ!!」
ドラゴンの姿のまま威嚇するようにプティが鳴くとまた白い光を放つ
私には見えないけどプティ何かされてるのかな?
大丈夫かな?
得体の知れない神様達がとにかく怖い
私は更にぎゅっとプティを抱きしめる
「・・・。書き換え不可。連れていく、不可能」
「嘘ーっ!レアーもアネモイも出来ないの?時の神なんだから契約前まで時間戻せばいいじゃない!」
「不可。この生命体、ホワイトの子と《&》の共同制作、巻き戻せない」
今聞こえてきてる名前を必死に心の中で覚える
くそビッチと黒い人が呼んでる粘っこい女の声のひとが“タナトス”
最初の元気な女の子の声が“レアー”で
機械的に話す男の子の声が“アネモイ”かな?
後で神話的な本をリアムさんに借りて帰ろう・・・
何事もなく神様たちが帰ってくれたら・・・だけど
「もうさ、最初から消しちゃえばいいんじゃね?このクソガキ。俺らの世界には要らねーだろ」
ドクンと心臓が跳ねる
黒い人の声が冷たく響く
「賛成。俺様達だけの色を持って産まれてるだけでも反吐が出る。許すなんてプロメーテウムの気が知れねぇな」
「私も、消したいのです。ホワイトは、私達だけの色なのです」
「我の種が救われぬ未来になるならば、我は止めるだけだ」
今日見た燃える赤い人の声が強くそう言うと
シーン
と空気が重くなる
肩に手が触れた感触がしてばっと顔を上げると燃え上がる手だけが私の肩に乗っていた
瞬きをするとハッキリと炎に包まれたあの赤い人がすぐ側に立っているのが見えるようになった
そのまま部屋へ視線を向けると
それぞれの色を全身に纏った
7つの顔が私とプティを見ていた
ちょっとでもいいぢゃん!続き気になる・・・かも!
って思ってもらえるようがんばります!
評価などしてもらえたら
飛び跳ねて喜びます!!
よろしくお願いします!




