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1・瞳をひらけば



 んーーーー・・・



身体がすっごく重い、きしむような鈍い痛みもある

 昨日ってなにかしたかなぁ・・・

ゆっくり身体を起こし目をこする

 いたたたた・・・  え?


ぼーっと考えながら目を開ける


 ココどこ??



目を開けるとキングサイズより大きそうなベッドの上

昔のヨーロッパのお城にでも迷い込んだかのような豪華で馬鹿広い部屋

ベッドから少し離れたテーブルには大小さまざまな大きさのプレゼントが山のように置いてある

ベッドから降りようとシーツに手を伸ばす


 あれ? 手・・・ちっちゃくない?

あ゛!!!!

 胸もないしっ って! なんじゃこりゃーーーーー!!!

 髪真っ白! それになっがい!


余裕で腰を超えてくる長い髪と色に驚く

 ど、どうなってるの?

 さっきまでよくわかんない夢? 見てて・・・

   あ。これも夢・・・?



ぼーっと考えながらモソモソとベッドから出ようと足を下ろし、立ち上がろうと


 「っっっ!!」


  ドタッッ!!


 いったい!

足に全く力が入らずベッドの横に崩れ落ちる

 むむ? いたい? 夢って痛み感じないよね?

頭がパニックになりながらもとにかく外が見たくて床を這いつくばりながら窓まで何とかたどり着く

窓枠に手をかけ、カクカクと力の入らない足で何とか立ち上がる



 そ、んな。   ありえない・・・!!!



窓の外には色とりどりのカラフルな草木

空には2つの太陽のような強い光

空に浮かぶ雲の色は水色で、どこをどう見ても私の知ってる地球の景色ではない

身体のきしみ、鈍い痛みが、

”これは夢じゃないぞ”と訴えてくる



 ガチャん



後ろから扉の鍵が開くような音

振り向くと足の限界が来てその場へへたり込む

立ってるのがつらくて少し息が上がってる


扉がゆっくりと開き、手に水桶のようなものを持ったメイド服を着た若い女の子が入ってくる


 「っっっ!!!」


 ゴンっバシャァア



メイド服の女の子は私を見つけると、驚き

手に持っていた水桶を落とした



 「だっ! だだだだだ旦那様!!!!!奥様ぁ! お嬢様がっっ!!」



メイドさんは大声をあげながら走って行ってしまった


 お嬢様?? 今絶対私を見ていってたよね?


ドタバタと部屋の外が騒がしくなる




 「あぁ!! ヴァイス!!! 目が! 目が覚めて!!!」

 「ヴァイスっ!」


勢い良く部屋に飛び込んできた2人

ほんの少し老けていたけど、覚えてる


 あぁ・・・    そうだった



私の所まで迷いなく走ってきて強く強く抱きしめられる


 「・・・・・・ぅぅっ」



身体がビックリするぐらい痛いけど、気にならない

 私、この人たちを知ってる


 「・・・お・・・とさ・・・っ」



声が出したいのに喉が潰れてるかのように、うまく声が出せない

代わりに涙がぽろっとこぼれて落ちていく

この世界のお父さんとお母さんもボロボロと涙を流す


 あぁ、私()()()()()、転生しちゃってるんでした・・・






__________







この世界で眠りから覚めて今日で7日たった

少し自分の現状がわかってきた


私の名前は ヴァイス・デア・ダイヤトリンド

2歳の誕生日の日から目が覚めず、以来5年間

7歳の誕生日の7日前まで、ただひたすら、眠っていたらしい



食事も水分も一切取らず、死ぬこともなく

・・・でも身体は成長してたみたいで、筋肉がついてなくて1人で立ち上がることもできない

声帯も使ってなかったからか、かすれたような小さな声しかだせない


そして一番の問題のこの〝意識”

赤ちゃんだったからか、5年寝てたからなのかあまり覚えてないのだけど、この世界に生まれた時から()()()()だった



私は日本で28歳の普通の主婦だった

夫もいたし、娘も2人いた

死ぬような病気もしていなかったし

なぜ、この世界に生まれているのか、さっぱりわからない



あ。さっき普通の主婦、なんて言ったけど

ぶっちゃけオタクだった


だからこそ、思うのだけど

転生転移ものって、ある程度の年齢の姿で転移するか、

その世界で生まれて、前世の記憶を持ってるか

死んだばかりの身体に魂が入る、

大体はこのあたりのパターンかな?と思うんだけど



 みんな大っ体死んだ記憶があるのよ!!!



 神様のうっかりとか! トラックに轢かれるとか! 過労死とか! とかとかっ!



 私全然その辺の記憶ないんだけど、死んでると思ったほうがいいだろうか?

 うーん・・・



 「・・・さま。・・・ヴァイスお嬢様?」




考え込んでいると、私専属のメイドだと自己紹介してくれた

レゼルちゃんが心配そうにのぞき込んできた


私はまだまだ声を出すのがつらいので ニコッと笑う


少し切れ長だけどパッチリとした目、黄緑色の髪をうしろでお団子にしていて

なかなかカッコイイ系の美人さん

13、14歳ぐらいだろうか?

私が起きた時見つけてくれたのもレゼルちゃんだ


2歳より前の記憶はうまく思い出せないけど

その記憶の中にも黄緑色の髪をしたメイド服を着た少女がいたので

多分私がこっちで生まれた時からレゼルちゃんは私の専属メイドなんだと思う




 「今日は伸びてる髪を整えさせていただきますね」



レゼルちゃんはニコっと満面の笑みで笑った








ちょっとでもいいぢゃん!続ききになる・・・かも!


って思ってもらえるようがんばりまっす!


評価などしてもらえたら


飛び跳ねて喜びます☆

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