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ちょっと転移先で終末の魔人を助けてくるか  作者: 榊 ユージン
2章 4人目の仲間と愉快な仲間たち
8/12

スラニーベルクはまだ見えないのか

どうぞ、よろしく!

ソンニ村を出てしばらくは平原だった。平原ではあまり強い魔物は出ないらしく、俺の戦闘訓練も兼ねて戦った。

「くっ!なかなか手強いな」

「まあ、ジャイアントバッターは最弱の魔物なんだけどね」

グレイが揶揄してくる。

「そういうところがもてないんだよ!」

「な、なな!・・・僕を慕ってくれている女性はたくさんいるよ、キョウタロウ」

「でもすぐに離れていっちゃうんだけどね!(ぼそっ)」

「聞こえているよ、フィーネ」

「きゃ!」

この性格だもんなあ。悪いやつではないんだけど。。本当に悪いやつではないのかな?

「いいか、キョウタロウ。魔物には大体弱点がある。ジャイアントバッターの弱点は触覚だ。あれを傷つければ動きを止められるし、切れれば倒せる」

「なるほど。弱点か。。フィーネの魔法には、敵の注目を引くようなものってあるか?」

「あるよ!敵の知覚に作用して注意を引く魔法イミテーション」

「よし、あいつの注意を左にそらしくれ!」

「分かった!イミテーション!」

(ダッ)

「おら!」

(ヒュン)

「おお、やったな」

倒せた。バッタやろう、やってやったぜ!

「キョウタロウは強くはないけど、姑息な作戦を考えたりするのが得意なようだね。キョウタロウ、戦いにおいては君がリーダーをするといい」

「姑息なってのは余計だ!ていうか、俺がリーダー?お前ら、俺なんかに任せて大丈夫かよ」

「ああ、君の姑息な作戦は効果的だと思う。僕たちは結構感覚で戦えてしまうからね。強いから。君は弱いから、いい作戦を思いつける。あと、君は時間遡行があるから前線で戦わない方がいい」

「弱い弱いうるせーな!・・・いろいろと鬱陶しいけど、まあ了解したよ。後方から全体を見渡して指示を出すってわけか」

「そうだ。僕とケネスは前衛、キョウタロウとフィーネは後衛だ。そういうわけで、リーダー。僕の華麗な戦いもよく見ておいてくれ」

「華麗、ね・・・」

「ああ、そうさ。僕の華麗な水魔法と槍の合技を」

グレイの槍が水を纏い始めた。

「グレイは水の魔法を使うのか」

グレイの槍は、先端の刃の根元辺りに青い宝石のようなものが埋め込まれている。俺の杖にも似たようなものがあるから、おそらくあれは魔法の触媒なのだろう。

「水の流れに翻弄されよ。アクアカッター!」

「おお!すごいな、水を纏った攻撃かあ!ケネスは風を纏っていたよな」

「ああ、だがあいつの本領はここからだぜ」

どういうことだろう?

「すべて穿て!アクアシュート!!」

グレイの槍から水の鉄砲のような玉が飛び出し、敵を貫いた。

「おお!なんかスゲー速い水の塊が飛んでった!」

「ああ、あいつは俺と違って器用だからな。遠距離攻撃も近接戦もこなせるんだ」

優秀!ただの鬱陶しいやつじゃなかったのか。

「僕の華麗な槍技を見た後だって言うのに、なんだか失礼なことを考えてないかい?」

「いや全く!」

「・・・ならいいのだけど」

これでバッタどもは掃討できた。それぞれの戦い方についても少し分かってきた。

「お腹空いたー!ご飯にしようよー!」

「・・・そうだな」

俺たちは野宿の場所を決めて、飯にすることにした。今日の食材は、

「え!・・・そのバッタ、食べるのかよ」

「食えるものは何でも食う!というか、ジャイアントバッターはうまいぞ」

「またそれかよ!旨ければ何でもいいってもんじゃないぞ!」


「キョウタロウ、おかわりあるぞ」

「まじか!ください!」

めっちゃうまかった。イナゴみたいなイメージでいたけど、でかいからかジューシーな鶏肉のような味だ。ホントにこの国の飯は不思議なものが多いが結構旨いから嬉しい。

「旨ければ何でもいいな!」

「さっきと言ってることが反対だねー!」

「ですね。」

「まあそれだけ俺らの作った飯が旨いってことだな!」

ケネスが自慢げだ。何でも、ケネスとフィーネはおばあちゃんから料理をよく教わっていたらしく、二人の作る料理はめちゃうまだということが分かった。ちなみにグレイは、、、

「私は自分で作らずとも作ってくれる人がいますからね」

「はいはい、作れないって素直に言えな」

「なっ・・・!作れないのではなく、作らないのです」

「出た出た!屁理屈グレイ」

「屁理屈ではありませんし、二つ名みたいに言わないでください!」

「『屁理屈のグレイ』」

「はははは!」

そんなこんなで楽しく晩御飯を食べた。だが、そんな中でも俺は楽しいだけではいられない気持ちがあった。今が楽しいからこそ、大切にしたいからこそ、考えなければいけない。終末の魔人を生まないためにどうしたらいいのか。しばらく考えたが、いい案は浮かばずに眠りについた。

ありがとうございました!

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