表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

2019/04/21

今日は4月も終わりだっていうのに花粉が酷く舞っている。僕の小指に降り積もる花粉は行くあてもなくただ洗い流されるのを待っている。


「君は何を待っているんだい?」


「分からないわ。でも全てのものに終わりは来るの。人生は休憩でしかないわ。その中で何をしても、何を待っても私の勝手気ままなの。」


「人生は休憩か・・・。君は休憩できたかい?」


「分からないわ。でもこの雪の様に降り続ける花粉がやんだ時、私はいかなくてはならないの。遠い遠い音も光もない世界へ。初めて「答え」というものが存在しうる世界へ。」


「そう簡単に答えを出していいものなのかな?」


「分からないわ。でも、このまま仮の答えに満足して小枝に止まる様な時間を過ごし続けるのはきっと不幸だと思うわ。私達に必要なのは「休憩」ではなく「休息」なの。永遠に続く「休息」よ。」


「また戻ってくるかい?」


「さあ、どうかしら。私が戻ってきたら「答え」を教えてほしい?」


「・・・ああ。」


そう私が言うと彼女は姿を消した。

僕の小指にはまだ花粉が降り積もっている。


「きっと君はこう言うだろう。答えはない、これが答えよ、と。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ