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2019/04/06

今日はとても風が強い。

ぼくの視界には犬を連れている女性が映っていて、彼女のシャツとモノトーンの飼い犬がそよりそよりと風に揺れている。

遠くでオートバイの音が聞こえる。

その音がゆっくりゆっくり僕の鼓膜に入ってきて、気持ちの中の水面を揺らす。

おいで、おいで、ゆっくりでいいから、ゆっくりでいいから。


虹色の湖を見たい。きっと近くに鍾乳洞があって夜にはライトアップされるタイプの。彼女はきっとそこにいて肩方しかない翼を羽ばたかせてなんとか飛ぼうとするのだけど、それはかなわなくて、揺れる彼女の陰が壊れた時計の秒針の様に右往左往する。光はやがて強さをましていき、気づいた時は湖は雪で覆われている。彼女の姿はもうそこになく、真っ赤な頭をした鶴が遠くに見える。僕の涙は頰を伝わらないで、眼の裏側を通って心臓に落ちるのだ。

おいで、おいで、ゆっくりでいいから、ゆっくりでいいから。


ここまで書いた時、女性と犬はいなくなっていた。風が涼しい。帰らなくちゃ。日が暮れてしまう。

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