外出
今回は、日常パートです。
朝、俺は部屋を出てリビングに向かった。
リビングに着くと、父親のドライアス母親のソルレイアがいた。
「ただいま、ルー。」
「おかえり、父さん母さん!」
俺は、朝食の間、両親との話を楽しんでいた。
オークキングを斃したことにとても驚いていた。その後、頑張ったな。と、俺を撫でていた。
「今日は、お金が貯まってきたから、ルーの新しい剣を買おうか。」
「いいの?有難う父さん!」
俺は、外出をするために着替えをしに部屋に入った。
部屋の鏡に映る俺は、白髪赤眼で、自分で言うのもなんだが整った優しそうな顔をしている。
ウサギを想起させる色合いだ。
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俺達は、村に出ると、集会所から地下に入った。
地上は、農業をする人達や、村の警護をする人達が住んでいる。
俺の両親は、村の警護をするため、村に住んでいる。
此処は、40世帯くらいが暮らす、小さな村だ。
地下の街に入るには、集会所の中にあるドアをくぐらないといけない。
ドアをくぐると、地下街のような趣の街が広がっている。
灯りは、フラッシュバグという光る虫を斃すと、手に入る魔石を使っている。
この魔石は、斃してからひと月くらいの間、発光している。
この街は、半径10キロメートルの円型で、獣人王国に最も近い西区は、抵抗軍の基地があり、幾つかの地上へ繋がる道がある。訓練場も此処にある。
海に近い北区では、海辺に繋がる道を使って手に入れた、魚などを売るための市場などがある。海は、潮の流れが激しく、亜人達は近付こうとしない。そのため、其処で畜産などもしている。
大山脈に囲まれた東区では、たくさんの住宅があり多くの人が住んでいる。
シルフィアも此処に住んでいる。
俺達が向かっている南区は、いろんな店が多くとても活気がある。
南区に着いた俺達は、武器屋に向かった。
其処には、シルフィアがいた。
「あれ、ルーじゃない。おはよ〜。」
「おはよう、フィア。」
シルフィアは、腰まである金髪と綺麗な碧眼の美少女だ。
明るい性格で、剣の腕では俺を遥かに凌駕する程の実力の持ち主だ。
両親は、抵抗軍のエリートである。剣豪一家である。
「武器買うの?」
「うん、新しいのを買ってもらうんだ。」
「良かったね〜。じゃあまたね〜。」
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武器屋に入ると、沢山の武器が陳列棚に並んでいる。
それを見て、俺は目を輝かせた。
「一番良いのはどの武器だ。」
ドライアスが店主に尋ねた。
「アダマンタイトの直剣だ。」
「それを買おう。」
そう言って俺に新しい剣を買った。
「有難う父さん母さん!」
俺がお礼を言うと、嬉しそうに目を細めた。
「よし!帰るか。」
「うん!」
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帰宅した俺は、新しい剣を振りに外に出て行った。
俺の両親である2人は、嬉しそうにしていた。
ひたすら剣を振り続けている俺の耳に、何かノイズのような音が聞こえた。
なんんだろう。と、俺が気にして剣を振るのを止めた時に、遠くで一瞬光ったと思うと、爆発が起きた。
2キロメートル程先なのに立っていられないほどの途轍もない爆風が津波のように押し寄せてきた。
俺は、吹き飛ばされて、近くの木にぶつかった。
何故か木にぶつかった後にアダマンタイトの剣を持ち直した。
「少し軽いか?」
俺は、両親のもとに駆け出して行った。
読んでいただき、有難うございました。