表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハコニワ〜創造主、異世界にて起きつ〜  作者: 新町三平
序章 創造主、異世界にて目覚める
1/6

前夜祭 〜子鬼の晩餐〜

 


 酷く悪い夢を見ているようだった。



 少年は怯えながら茂みに身を隠している。


 目の前で起こる、目を背けたくなる様な現実。





 人が子鬼に喰われていた。





 それを人と形容するには、些か誤解があった。


 訂正しよう。





 萩野一鶴はぎのいづるの死体が、子鬼に喰われていた。



 肉を食べ、骨を砕き、血を啜る。



 彼はただ息を潜め、その様子を見ていた。否、目を離す事が出来なかった。








 彼はただ、『自分』が子鬼に喰われるのをただただ見ていた。







『萩野一鶴』は、『萩野一鶴』が子鬼に喰われるのをただただ見ていた。






 動悸が高鳴り、涙すら出てくる。この世で最も悍ましい光景が眼前で流れる。



 子鬼の名は、『ホブゴブリン』。

 醜悪なる、一角の鬼の子。




 彼はその子鬼の事をよく知っていた。



 何故ならあの子鬼は、萩野一鶴本人が作り出した怪物なのだから。




 それどころかこの森、『ミルスの森林』さえ、彼が作り出したものなのだから。





 鉄血と魔法と、

 貴き壁の世界。『エルドゥグア』





 萩野一鶴が3年前、学校をサボってまでのめり込んだ、SRPG「神の創造世界ハコニワ」。


 そのゲーム内で自ら創造した世界。







 彼は今、その世界の中にいた。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ