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私は生きてます。きっと明日も  作者: めこんぶ
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同じ毎日

朝、おはようの挨拶もなしに朝食を食べる。


目の前に座っている母は私と目も合わせようとしない。

普段通りの不機嫌そうな顔。

私のことをあまりよく思っていないらしい。


父は仕事であまり家にいない。週末も家にいるのは稀だ。


「行ってきます」


一応、声をかけて家を出た。


決して軽くはない足取りで学校へ向かう。


憂鬱じゃない。もう慣れた。



教室に着くと一言も口を開くことなく自分の席についた。


うちの学校は女子高。


女子特有の甲高い笑い声に明るい話し声。


相変わらずこの雑音は苦手なまま。


いつまで経っても慣れない。


本を読む振りをしながらその会話に少し耳を傾ける。


昨日やっていたドラマ、流行のファッション、好きな芸能人。


その内容は様々だ。


きっと普通の女子高生の普通の会話なんだろう。



昼休みのチャイム。


当然だけど1人で食べる。


教室の隅で黙々と口を動かしているとたまに私の方を見ながらクスクスと笑う声がする。


最初は惨めだと落ち込んだりもしたけど


そんなこと無意味だって、そう思うようにしてからは楽になった。



放課後。


部活動もしていない私は、すぐに学校を出る支度をする。


下校途中、野良猫がこっちを見ていた。


猫は嫌い。


暗闇で細く鋭く光るあの目はクラスの子達を連想させるから。


うつむいて早足で帰った。



「ただいま」


母はいなかった。


珍しくはない。


こんな日の夕食はコンビニで買ってくることになる。


何も感じない。


もう慣れたから。



自室で眠る支度をしながら1日を振り返る。


これがいつの間にか日課になっていた。


特に変化はなかったけど、これをしないと自分を見失ってしまう気がして怖い。


淡々と日常を繰り返すだけの無感情のロボットに私はまだなりたくない。


これが唯一の抵抗。


悪あがきでしかないんだろうけど。


これでやっと私の1日が終わる。



ゆっくりと眠りについた。





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