狼と一人目
_____________狼ヶ嶽____
香川美幸です。
私はあの日の夕方、何者かに殺されてしまいました。
何かに頭をぶつけて気を失い、気がつくと見知らぬ林の中に居ました。目が覚めた瞬間、あの人が私の目玉を右目から抜こうとして指を突っ込みました。どうしてそんなことをしたのかわからないけどその人は眼球に触れた瞬間思いっきり爪を立てて来ました。私は声にならないようなおぞましい悲鳴を上げて痛みと戦いました。中指と親指の爪にはグチョグチョと音を立てて剥がれていく私の瞳とまぶた近くの肉片と血がビッシリとこびり付いていました。眼球が有った場所からは火が出るようなジュクジュクする痛みがこみ上げてきます。その後傷口を抉るように何度も何度も爪でその人は掻きむしってきました。片眼を完璧に失ったあと、その人は私の喉に小さなカッターで文字を掘るように斬りつけていきました。喉の真ん中まで来ると大きく腕を振り上げて喉を一突きする振りをしてから私の服を脱がせてきました。持っているカッターで服をやぶき私の肌が上下とも露出します。汚い手で触られた私の身体はみるみる血に染まり突起した部分をカッターで切り取られその都度激痛にたえようとはしましたが、悪戯が終わるまでは意識を保つことも出来ず人間以下の扱いを受けて私は殺されてしまいました。何故…私は殺されなければいけなかったのでしょうか…。私には思い当たるフシが一つもないのです。
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