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貧民出身の俺、王立剣術院で半年間ただ素振りしてただけなのに“完成された剣”だと見抜かれて最強への道が始まった〜姉妹を取り戻すために成り上がる〜  作者: シラセユウ


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地下記録庫

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

巨大な鉄扉が、低い音を立てながら開いていく。


冷たい空気が流れ出てきた。



地下へ続く石階段。


薄暗い。


壁には古い傷みたいな跡が残っていた。



クレイスが先頭を歩いていく。


ケッヒル大佐が、その後ろ。



本軍兵士たちが周囲を固めていた。


完全に機密扱いって感じだ。



「うわ……」


ミオが、小さく声を漏らす。



グリードも辺りを見回した。


「こんな場所があるんだな……」



「正式記録には存在しません」


クレイスが淡々と答える。



ヤベぇ場所じゃん。



石階段を降りる。


足音が、やけに響いた。



リシェルは、まだ俺の手を握ったままだった。


フィナも、服を掴んだまま離れない。


なんか俺、両側から捕まってるんだけど。



その時。



「……シュトック」


フィナの声。


掴んだ俺の服を引っ張る。



見ると。


顔色が悪い。



「どうした?」



フィナが、小さく首を振る。


「下」


「なんか、嫌……」



セレーナの目が細くなる。



そのまま、一行は地下の奥へ進んでいった。


やがて。


最奥へ辿り着く。



そこには、大量の棚が並んでいた。



古い書物。


巻物。


封印箱。



長い年月の匂いがする。



レオンが、小さく息を呑む。


「これは……」



クレイスが静かに口を開いた。


「旧記録区画です」


「現在は、王家管理下の封鎖区画となっています」



王家管理。


……いや、完全に場違いだろ、俺。



アルスだけは、少し面白そうだった。


「いいねぇ」


「こういうの、嫌いじゃない」



グリードが呆れた顔をする。


「あんたのんきだなぁ」



クレイスの手が、一冊の古い報告書を抜き取った。


革張りの表紙。


そこには、王国紋章が刻まれている。



クレイスが、報告書を開く。


紙をめくる音。


銀のレンズが、記録を追っていく。



そして。


クレイスの動きが止まった。



ケッヒル大佐の目が、鋭く細まる。


「……あったか」


低い声だった。



レオンが眉をひそめる。


「何が書かれている」



クレイスは、しばらく黙っていた。


それから。


「“白い存在を視認した”という報告です」



フィナと俺は、思わず息を呑む。



クレイスが続きを読む。


「複数名が精神異常を発症」


「高熱、幻覚、錯乱」


「視認条件は不明」



ページをめくる音だけが響く。


その時だった。


クレイスの指が、ぴたりと止まる。



銀のレンズが、わずかに細められた。


「……妙ですね」



ケッヒル大佐が低く聞く。


「どうした」



クレイスは、開いたページを見つめたまま答えた。


「該当箇所だけ、抜き取られています」



レオンの表情が変わる。


「誰がそんなことを……」



クレイスは答えない。



ケッヒル大佐の目が、わずかに細くなる。



銀のレンズだけが、欠けたページへ向いていた。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


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