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貧民出身の俺、王立剣術院でただ“素振り”してただけなのに最強の剣士になっていた~姉妹を救うため成り上がる~  作者: シラセユウ


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初めての実戦

お読みいただきありがとうございます!


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。


訓練場が、やけに騒がしい。


「今日は模擬戦だ!」


教官の声が響く。


模擬戦。


つまり――


対人戦。


「はぁ……」


ついに来たか。


めんどくせえイベント。


「組み合わせはランダムだ! 名前を呼ばれた者は前へ!」


次々と名前が呼ばれていく。


周りは妙に盛り上がってる。


まあ、そりゃそうか。


剣士見習いにとっては“初の見せ場”だしな。


俺?


別にどうでもいい。


負けても死ぬわけじゃないし。


「……エイゼンシュタイン!」


あ、来た。


「対戦相手――グリード・バルツァー!」


誰だよ。


前に出ると、対戦相手と目が合う。


ガタイのいい男。


いかにも“力で押すタイプ”。


「お前が例のやつか」


あー、またそれか。


「まあ、そんな感じっす」


適当に返す。


「悪いが手加減はしねえぞ」


いや、むしろしてくれ。


「始め!」


合図と同時に――


ドンッ!!


地面を蹴る音。


速い。


思ったより全然速い。


振りかぶる大振りの一撃。


でも――


見える。


軌道が、はっきり。


「……あ」


気づいたときには、体が動いてた。


スッ――


横に流す。


ガンッ!!


重い。


けど、受けきれる。


「なっ!?」


グリードの目が見開く。


その隙。


自然に、腕が動く。


――振った。


カンッ!!


軽い音。


次の瞬間。


グリードの剣が、宙を舞っていた。


「……は?」


静まる訓練場。


え?


今、何した俺。


「……勝負あり!」


教官の声で、我に返る。


「しょ、勝者、エイゼンシュタイン!」


……勝ったらしい。


マジで?


「お、おい……今の見たか?」


「一撃で弾いたぞ……?」


「いや、あいつそんな強かったか?」


ざわざわと、周囲が騒ぎ始める。


いやいやいや。


待てって。


「今の、たまたまっすよ」


とりあえず言っておく。


「もう一回やれ!」


え?


ちょ、待て。


「再戦だ!」


いやいやいや、聞いてないって。


「始め!」


強制かよ!!


今度はグリードも警戒してる。


さっきみたいな大振りじゃない。


慎重に間合いを詰めてくる。


……でも。


やっぱり、見える。


全部。


「……なんだこれ」


自分でも気持ち悪い。


動きが、読める。


来る。


右から。


スッ――


最小限で避ける。


カンッ!!


今度は弾かない。


軽く流して、崩す。


体勢が傾く。


――そこ。


振る。


ドンッ!!


グリードが尻もちをつく。


完全に、崩れた。


「……そこまで!」


教官の声。


「勝者、エイゼンシュタイン!」


今度は、完全に。


勝った。


静まり返る訓練場。


さっきまでのざわめきが、嘘みたいに消えてる。


「……なんだよ、あれ」


誰かが呟く。


いや、俺も知りたい。


「お前」


声をかけられる。


振り向くと――


レオン。


腕を組んで、こっちを見ていた。


「……悪くない」


上から目線だな、おい。


「だが」


一歩近づく。


「まだ未熟だ」


はいはい、そうでしょうね。


「次は俺だ」


……出たよ。


面倒なやつ。


「いや、今日はもういいっすよ」


普通に断る。


「逃げるのか?」


あー、それ言う?


「別に逃げてもいいでしょ」


「よくない」


即答。


ほんとこのタイプめんどくせえな。


「まあいい」


レオンは踵を返す。


「いずれ、正式にやる」


去り際に一言。


「その時は――容赦しない」


……はいはい。


怖い怖い。


「……はぁ」


なんか、疲れた。


めちゃくちゃ。


でも。


さっきの感覚。


あれは――


ちょっとだけ。


悪くなかった。


ここまで読んでいただきありがとうございます!


少しでも面白いと思っていただけたら、


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今後も更新していくので、よろしくお願いします!

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