表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/14

第五章(3):天下一品魔闘会への道!セラフィナ、参戦!?

魔王城の一室で、ルシアン様と二人、今後の魔界の統治について話し合っていた。


私の提案した『天下一品魔闘会』が採用され、気分は上々!


だけど、ふと、あることが頭をよぎったんだ。


「そういえば…最近、あまり剣を振るう場所がないなぁ…」


人間界では勇者として魔物と戦う機会も多かったけど、平和になってからはめっきり。


ルシアン様の護衛はしてるけど、大した戦闘はしてないし。


「あの!ルシアン様!私も、その天下一品魔闘会に出てもいいですか!?」


私の突然の発言に、ルシアン様は目を大きく見開いて、ちょっとビックリした顔をした。


そりゃそうだよね、まさか勇者が魔界の武闘会に出たいなんて言うとは思わないか。


「セラフィナが…?危険だ」


やっぱり心配するよね、推しは!


でも、私の瞳は真剣だ。


魔界の強者たちと戦ってみたい!

自分の力を試したい!


そして、なにより、魔界は強いものがすべてというこの世界で、私がルシアン様にふさわしいと、魔界の人たちに認めて欲しいから。


ルシアン様の隣に立つ存在として、誰もが納得する強さを示したいから。


「大丈夫です!」


「私だって、ルシアン様の隣に立つ者として、もっと強くなりたいんです!」


私が熱意を込めて訴えると、ルシアン様は少しの間、じっと私を見つめた後、フッと小さく笑った。


「…セラフィナがそこまで言うなら、いいだろう。ただし、無茶はするな」


やったー!!

ルシアン様、承諾してくれた!

本当に優しい!

これで、私も魔界の戦いに参戦できるぞ!


***


ルシアン様による『天下一品魔闘会』の開催が決定すると、魔界中にそのアナウンスが響き渡った。


数日後には、あちらこちらにド派手なポスターが貼られ始めたんだ。


魔物が集うバーやカフェの壁、薄暗い路地の片隅、どこにでも『天下一品魔闘会』の文字と、ルシアン様の威厳あるシルエットが描かれたポスターが目につくようになった。


魔物たちの間では、たちまちその話題で持ちきりになってるのが、城下町の様子からも伝わってきた。


「出るからには、本気で勝ちに行かないと!」


私はそう決意して、ルシアン様にお願いすることにした。


「ルシアン様!どうか、私の剣の稽古をつけてください!」


昔、ルシアン様が魔法使いの王だった頃、私もよく稽古をつけてもらっていたっけ。


あの時も、彼の力には全く歯が立たないと思ってたけど、今回はどうかな…。


魔王の稽古がどれくらいきついのか、想像もつかないけど、きっと人間界での訓練とは比べ物にならないだろう。


でも、ルシアン様の指導を受けられるなんて、これ以上ないご褒美だ!


「ああ、いいだろう。ただし、手加減はしないぞ」


ルシアン様が不敵な笑みを浮かべた。


その言葉に、私の闘志に火がついた。


魔王様の直接指導なんて、超豪華レッスンだ!

これなら、どんな強敵が相手でもきっと大丈夫!




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ