表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/70

現婚約者

嬉しい嬉しい嬉しい!

私たちの事を他国の人達が認めてくれた!

他国に行くための使節団に選ばれたのよ!

これで晴れて私とエドワード様は結婚できるのね!

エドワード様も言っていたもの。


『今回のヴィエンヌ王国での王侯貴族たちとの交流が成功すれば直ぐにでも結婚式を挙げられる。だからアリス、一緒に頑張ろう』


ああ!やっと()()()()()()()()のね!



ヴィエンヌ王国に若い貴族を使節団として派遣するのは初めての試みで、()()()()()()()()()を国王様が開いてくれたのよ。ステキ。何時もこうならいいのに!



パーティーでは、国王様と王妃様の挨拶、その後に私とエドワード様のお供をする数名の男女の挨拶で始まったわ。挨拶は何時も決まって堅苦しいのよね。あんなもの意味ないのに。私が王妃になったら取り止めてあげる。その方が皆も喜ぶはずだわ。

挨拶が終われば自由時間よ!パーティー会場の中央でエドワード様と一緒に踊る事が一番楽しいわ。

エドワード様と必要以上に密着しても誰も変な事を言わないもの。

学園や王宮だとおかしな事ばかり言われてきたわ。『婚約者のいる殿下と馴れ馴れしくするものではありません』、『殿方と二人っきりになるような破廉恥な行為は淑女にあるまじきことです』、『みだりに殿方と触れ合うものではありません』とか。他にも色々言われたけど何だったかしら?言っている意味が分からなかったわ。きっと大した事じゃないわね。


私とエドワード様が踊っている間、お付きで付いてくる人達が親子で国王様と王妃様と親しく話しているのが見えた。

その中に、私の両親だけが居ない。エドワード様の実の母親である側妃様も居ないから「気にする事は無い」と言っていたけど。


ちょっとだけ期待していたのよ。

お母様が参加なさるのを。


公爵夫人となってもお母様は公の場に出席する事はなかった。本当なら、お妃様の次に偉い女性になったっていうのに。

私が使節団に選ばれたお祝いのパーティーでもあるから出席してくれるかもと期待していたのに……ダメだった。

何故か、お義父様も欠席されているし。

エドワード様の話では、お義父様はこの一年近くの間、公の場に出席していない。

どうしてかしら?

こんな時こそ、公爵家の権力を使って私とエドワード様を助けて欲しいのに!


私がエドワード様と婚約した時もそうよ!お義父様だけでなく、お母様まで反対したのよ。娘が王太子妃になるのにどうして反対するのよ!?ここは喜んで応援する処でしょう!


私には両親が何を考えているのかサッパリ理解出来ないわ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >お義父様だけでなく、お母様まで反対したのよ。 義父と実母はマトモだったのか。それでどうしてこうなったのやら。「ダモクレスの剣」という言葉はこの世界にはなさそうですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ