増殖系ヤンデレ少女に独占される
お待たせ。ごめんね、ちょっと片付けに時間がかかっちゃった。
え?何を片付けてたのかって…?
えっとね、なんて説明すればいいのかな?私はさっきまで、私を片付けてたんだ。
なんて言っても、君にはよく分からないよね。困らせちゃってごめんね。
それでも、君にはよく聞いておいて欲しいの。
この世界にはね、私にそっくりだけど声が違う偽物がいるの。
性格も同じ、言葉使いも同じ、口癖も同じ、でも、声だけが違う。
そんな私の偽物が、この世界には何人か存在しているの。
もしかしたら、君はもうそんな私に会ったことがあるのかもしれないね。
私はちょうど今そんな偽物の私を退治してきたところなんだ。
きっと君に会いに来たんだろうね。私がそいつに襲い掛かったら、そいつはなんて言ったと思う?
「私が本物だ。声が違う偽物はお前だ」だって。笑っちゃうよね?私が本物なのにね。
君はよく覚えておいてね。この私が本物の私。
きっとこれからも、声だけが違う偽物の私も君に話しかけてきて、自分が本物だって主張するかもしれない。
もしそんなことがあったとしても、絶対に騙されないで。
私の声をよく覚えていてね。この声の私が、本物の私だから。
この声、君の今聞いている声。これこそが、私が本物である証拠。
もし違う声の私が一字一句同じことを言っていても、そいつは偽物だから。
もしそんな奴が現れたら、すぐに教えてね。
私がすぐに片づけてあげるから。