夢物語1
nemui
この作品は僕が体験した夢そのものの備忘録である。
僕が眠りにつくとそこは薄暗い、しかしとても広い場所であった。広いながらもそこには大小さまざまな機械と水槽が並べられており、水槽には蛍光灯のようなものが取り付けられていて青白い光が薄暗闇をかすかに照らしていた。僕は床に寝そべっており、一分ほど体を動かせないでいた。というより操れなかった。誰かが僕の意に反して体をコントロールしていたのだ。
動かせるようになると僕はまず一番近くにあった機械に近づいた。菌を培養するときに使う簡易的な隔離装置(腕だけ入るくらいの隙間のあるやつ)だろうか。中には何もなかった。次に大きなコイルなきをしている機械に近づいた。その刹那凄まじい電気が僕の体を突き抜けた。走り去った。吸収された。のかもしれない。判断できないほどに一瞬の出来事であった。多分感電しただけだろうが。思いおこせば小学生の時にパソコンを用いた授業の際にパソコンから一筋の静電気が飛んできて、その後周囲にあったパソコンからも僕が席から離れるたびに静電気が飛んできたことがあった。加えてルーターを囲む大きな金属製の箱も置いてあったのだが、そこからも飛んできた。あれが一番痛かった。あの痛みを超えるものを僕はまだ知らない。多分その経験のせいだろうな。いやぁ…痛かった…
その後水槽に近づいてみた。驚くことに水槽には生物がいた。なんというかカブトガニとアカエイを混ぜたようなよくわからない生物が主だった。これがまた色が汚い。実験用なのは明らかだったが研究者は誰一人としてその場にはいなかった。資料すらなかった。僕はよくわからないのを見た後に別の水槽を見に行った。大きな縦型水槽、わかりやすく言えば旭山動物園のアザラシの水槽に用いられているあのチューブ型である。そこをゴマフアザラシが通っていた。誰がどう見てもゴマフアザラシその人である。人じゃないが。僕もその生物を怪しんだ。でもどこからどう見てもゴマフアザラシなのである。奴は上からきて下に消えていった。いったいどこにつながっていたんだろうか。
その奥にどんどん進んでいったが、その後はずっとカブトガニとアカエイの交配種か全く優雅ではなく泳いでいるだけだった。ーそしていつの間にかおはようー
この夢を見たのは旭山動物園にチューブ型水槽が導入される前のこと。このアイデアをあの時水槽会社にもっていけばよかった…
neta