女神の果実
そして1ヶ月後の6月5日となった。
朝の陽光が差し込み翔矢の顔を照らしている。
ピンポーンと高い音を奏る。その音で目が覚めた。俺は眠い瞼を擦りながらつぶやく。
「今日も起こしに来たか霞、さて行くとしますか。」俺はラノベや漫画が散乱したゴミ屋敷のような足場を乗り越えて準備を始める。
色々と準備を終え玄関へと続くフローリングを歩く。
玄関のドアを開けるとそこには栗色の艶やかな髪の爆乳美少女が立っていた。俺はその迫力にいつも圧倒される。
「おっはよー、翔。今日は待ちに待った修学旅行だね。」
俺はたわわに実ったメロンから目を逸らし
「おはよう、最近グラビアの撮影忙しくないのか?」
思考を切り替えるため何気なく聞いてみた。
「最近は、大変な仕事も終わったし修学旅行に行ける余裕ならあるかな」
俺たちはたわいも無い話をしながら学校へと足を進めた。
教室に入ると浮かれたバカな男子達で賑わっていた。
それもそのはず、行き先は異世界という未知の世界だから仕方ない。俺も昨日はシュミレーションを徹夜で何度もした。
甲高いチャイムと同時に担任の竹内が山でも登るようなリュックを担いで入ってきた。
「おはよう、諸君。今日は待ちに待った修学旅行だ。昨日シュミレーションをし過ぎて寝不足なやつもいることだろう。」
今日はテンション高すぎないか。
「よお、翔也。今日も霞たんと登校してきたのか、地獄に落ちてしまえ」
「登校して、早々物騒だな。おい、てめえには2次元の彼女が妥当なんだよ」
俺たちは軽口を言い合いながら席に着いた。こいつは山本武彦、中学からの友達だ。体重は80kgという小太りで野球部所属の捕手であり変態でもある。
「早速だが、異世界へ行くぞ」
唐突すぎる発言に俺はツッコもうと言おうとしたが
「えー、いきなり過ぎるって。先生どうやって行くんですか?」
という霞の方が早かった。
勢いよく立ち上がったせいで柔らかいものが凄い揺れた。
デカすぎるだろ!と言いそうになり自分を抑える。