ポーションを作りました
ということで買い物を終えた後自分の部屋に戻って回復薬の勉強をする。
この世界には薬が2種類ある。
1つ目は粉薬。日本にいたのとほとんど変わらない。性能は違うけど。見た目や味は変わらなかった。
苦いし、白色の粉薬が多かった。
2つ目はポーションだ。粉薬に比べ効果は劣るが、飲みやすい液状タイプ。味は、、、くそまずかった。苦いとかそういう以前の問題でした。
ちなみに丸薬はなかった。存在してないそうだ。丸薬はかさばらないおかげで持ち歩ける。冒険向けかも。あ、もしあったらの話だよ。今度作ってみるか。ポーションの味は改良できそう。効果を重視しすぎて、薬草と薬草の相性を考えていない。味はもっともっと改良できそうだなと思った。いま勉強してる途中。薬草の成分をもっと解析すれば効果も邪魔にならないようにできる。
私のスキルは解析と改良と創造だからうってつけかも。まずポーションから改良してみよう。
魔力草は苦い。回復草は甘い。抵抗草はすっぱい。
ポーションはとにかくこういう草を詰め込んでにてるらしい。
手始めに回復草だけでポーションを作ってみよう。すりつぶしてしまうと苦くなってしまうらしい。
熱湯でふやかしてすりつぶし、ろ過装置にかける。それから水で冷やす。
いろが薄ピンクになったー。かわいい。
魔力草の苦みを消せたらいいんだけど・・・。果物と混ぜてみる?臭みをとるために30分間水に浸す。
ある程度とったら深い緑色が綺麗な青緑になった。
少し味見してみる。みずみずしい草で味はない。リンゴとオレンジの果汁と混ぜる前に、
こちらも煮てすりつぶしてろ過して冷やす。これで混ぜる。
おいしい!みずみずしさがましてジュースって感じになった。抵抗草はレモンと同じだと思うので2つと同じように煮てすりつぶしてろ過して冷やす。
最後に3つを混ぜる。色はオレンジっぽいピンクだけど、味を確認してみる。
おいしい。何よりポーションを作った疲労が一気にとんだ。ポーションの効果も上がってるみたいだ。
全然飲めるよこれ!フルーツジュースみたいで甘酸っぱい。子供が好きそう。
コップに少しだけついで飲んでいたが、まだまだ余ってるのでレオさんにも飲んでもらおう。
商品化してくれたらいいなー。なんて思いながら自作ポーションをポーション瓶に詰める。
テクテクテク。レオさんの部屋の前で止まりノックする。
コンコン。
「レオさん?」
「はいっていいぞ」
「これ見てください!ポーションの味があまりおいしくなかったので改良してみました!おいしいですよ」
「なんだその色は・・・。」
ポーションの色は基本的に緑か紫だ。緑より紫のほうが性能がいい。
「毒とか入れてないだろうな?」
「失礼ですね!さっき飲みましたから。心配ならここで飲んであげましょうか」
「いい。貸してみろ」
ややおこりぎみにゆうとやっとポーションを手に取ってくれた。そしてさっき前疑ってたくせにためらいもなく一気に飲む。
「うまいな・・・」
「でしょう!?」
素直に褒められたのがうれしくてつい頬を緩めてしまう。
「可愛い…」
「えっ?ああ、その色可愛いですよね!」
可愛いといわればれたのではないかと少し戸惑うが、目線がポーションにあったからそんなわけないよねと色のことだなと予想する。
レオは再び視線を渡しに戻すと
「どうやって作ったんだ?回復効果も増しているようだし」と聞いてきた。
「えっと、回復草は・・・」
◇
手順を一通り教えると感心したようにいう。
「へえ。お前案外すごいんだな。商品化してやるよ。それと、明日からポーションを売るのをお前に任せるから。」
やったー!と思わず声に出しそうになる。この4日かんずっと本で勉強していたからうれしい。
しかも商品化してもらえるなんて!
「ありがとうございます。では失礼します」
「あ、ちょっと待ってくれ、」
!?腕をつかまれる。思ったより力が強くて後ろに引っ張られて後ろに転びそうになる。
頭を打つと思ってぎゅっと目をつむった。
「え・・・?」
痛みを感じない・・・?つむっていた眼を開けるとそこにはレオの顔が。腰を支えられている。
近いってばレオ!不自然に思われないように顔が赤くなるのを必死になりながら阻止する。レオが支えてくれてたみたい。あ、やばい、かつら取れる、やばいやばい。
慌てて体勢を立て直す。
「あ、りがとうございます。それで?」
「・・・。接客用の服だ・・・」
・・・?
「失礼しました」
◇ ◆ ◇ ◆
(あいつの腕も腰も細かったし、柔らかかったな・・・)
レオはエリ―の出ていった部屋でそんなことを考えていた。さっきの感覚を思い出すように手をぐーぱーぐーぱ―させる。
(それになんか男のくせにいい匂いしてたよな・・・。それに笑顔がかわいかったなんてあいつの前で言ったら怒るだろうな・・・。)
◇ ◆ ◇ ◆
「はっくしょん!!!」
風邪かな・・・?