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世界最強の神獣使い  作者: 八茶橋らっく
第6章 【最後の魔神】
82/87

後日譚その3 ミャー急成長……?

コミカライズ1〜3話がナナイロコミックスとpixivコミックにて公開中です!


WEB版や原作書籍読者の皆さん、ぜひチェックしてみてください!

 

「お兄ちゃん。最近ミャーがおっきくなってきた気がするの」


 ある日の晩、ローアはそう言いながら、抱えていたミャーを掲げた。

 ミャーは「にゃーん」と猫っぽく鳴いたが、確かに前よりふた回りほど大きくなった気が。


「成長したらどんな魔物か分かってくるって話だったし、今度クズノハに聞いてみるか」


「うん! ミャーならどんな魔物でも大人しいままだと思うから。思い切って聞いても大丈夫かなーって」


 魔物は幼い頃は爪も牙も翼も発達していないから、どんな魔物か判別しにくいのだ。

 ここは博識のクズノハに、明後日遊びにきた際にまた聞いてみようかと思い、その日は眠りについた。


 ***


 ……翌朝、信じられないことが起こっていた。


「ミャー、でかくないか!?」


「にゃおーん」


 ミャーは膝に乗るサイズから、机くらいの大きさになっていた。

 昨日までのミャーはローアのぬいぐるみ状態だったのに、今朝からはミャーがクッション代わりにされている始末だった。


「あ、お兄ちゃんおはよ〜! 見て見て、ミャーがおっきくなったの! 寝る子は育つって本当だね!」


「いやいやいやいや。育ちすぎだから。でも魔物だから成長期ってこんなもんなのか……?」


 クズノハがくるのは明日だ。

 どこまで大きくなるのか分からないが、クズノハが腰を抜かすのは間違いないだろう。

 そうして……さらに翌朝。

 ミャーは最早クッションどころか、荷車サイズに成長していた。


「ミャー、部屋から出られるのか……?」


「みょーん」


 するとミャーは体をくねらせ、器用にドアから抜け出た。

 猫の体は柔らかく、時に「実は流体なのか?」とまで言われるレベルだが、やはりミャーも猫魔物の類では間違いなさそうだ。

 しかし相変わらず大きさ以外はただの猫、正直本当に魔物なのかと思う。

 そのままローアと一緒に巨大化したミャーと戯れることしばらく、クズノハが家に顔を見せる。

 そこでこれまでの経緯とミャーについて話すと、クズノハは言った。


「うーむ、ミャーは恐らく【魔神】のダンジョンから生まれた存在。ある意味、突然変異的な魔物なのかもしれん」


「……ってことは?」


「これ以上巨大化する恐れもあるということだ」


「ミャーの食事、ちゃんと準備できるだろうか……」


 ローアたちもかなり食べるのに、これでミャーも大食いになったら我が家の食糧事情は壊滅的に……っ!?


 ***


「うっ……うーん」


「お兄ちゃん、起きて、起きてー!」


 体を揺すられ、朝日をまぶたに浴びてはっと目を覚ます。

 するとローアが小さな両手で俺を起こしていた。


「おはよ、ローア。あれっ、育ちすぎたミャーは……?」


「……? ミャーはこの通りだよ?」


 ローアは膝の上に乗せていたミャーを見せてくる。

 相変わらず猫にしか見えないが、それよりもサイズは小さいまま。

 ……つまりこれは。


「お兄ちゃん、大分うなされてたけどどんな夢を見てたの?」


「……いや、なんでもないよ。でも夢でよかった……」


 ミャーがあんなサイズになったら、食事で困らせてしまう。

 ただ、ミャーは成長途中だから、将来ああなる可能性もあるわけで……。


「本格的にクズノハに相談しておこうか」


 なお、遊びに来たクズノハ曰く「ミャーはそこまで大きくなるタイプではないのは間違いない。安心するがよい」と太鼓判を押され、ようやく落ち着いたのだった。


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