7話
そういえば名前を言ってなかったな。
「俺はユウだ。よろしくな。」
「えっ!?」
そんなにおかしかったのか…
普通の名前だと思うが・・・
なんかブツクサ言っているが気にしないことにした。
イラッとするからな
「とりあえず魔法で鎖を外して・・・くれる?」
タバサの両手、両足には頑丈そうな鉄の鎖がついており
その周りには、薄く光が纏っている。
触ったらトラブルがありそうな気がするが・・・
取りあえず近くにいって確認しよう
そして光の事は外す前に聞いてみればいい
ユウはタバサの方へ近づいていく。
タバサは近づいてくる足音にドキドキしていた。
何度も見ているが只のゴブリンだ。
少し違うとえいば黒髪でどこか人間よりな顔つきなだけで
本当は騙して喰われるのではとも頭に過ぎっていた。
「それよりコレどうやって外すんだ?
あと鎖の周りに薄く光が纏って見えるが触って大丈夫なんだよな?」
「光?もしかして白い光が見えるの?」
「ああ、そうだが」
「その光の一部に小さな丸い穴はない?
その部分に指を入れてほしいの」
「こんな感じか」
ユウは人差し指を光の穴にいれた。
ガシャン・・・
トンッ・・・
タバサに繋がっていた鎖が外れ
倒れるタバサをユウが支える
「大丈夫か?足の鎖も同じようにしたらいいのか?」
「うん、お願い」
同じようにユウは小さな丸い穴に指を入れると足の鎖も外れた。
タバサは身体についた砂誇りを軽く払い
「本当にありがとう。これで何とか逃げ出せるわ。」
まだこれからだろ・・・と思ったが黙っておいた
こういうのは気分が大事だ。
「あなた魔法は使える?もし使えると楽なんだけど」
「魔法?使えるかは分からないがどうやって使うんだ?」
魔法という言葉を聞いてユウはワクワクした。
自分に魔法の才能があるか分からないが見た目的に棍棒しか使えない・・・
そんな疑念を早く払拭したかったのと使ってるゴブリンを見たことがあり聞いてみたが
お前のような下級野郎に使えるわけがないと馬鹿にされた。
その悔しさもあり
また、ファンタジーの世界にきて魔法も剣も使えず
ゴブリンで一生を終わるのは嫌だったので
脱出してから教えてもらおうと思った。
「そう…わかったわ。今は急いで脱出しましょう」
ユウが先頭になり扉をゆっくりと開ける
念のためまわりにゴブリンがいないことを確認し
「いつも通りなら大丈夫はずだ。行くぞ!」
「いつも通りって・・・」
自分で言ってヤベッと思った。
それフラグですよね…
ユウは内心思った。
フラグでないことを願いながら
ユウとタバサは周囲を警戒して上の階段へ向かう。
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