3話
どうやって判断するんだと思っていたら
前に数匹のゴブリンがバケツを持って現れ
バケツに手を入れ中の物を奥の通路の方へ投げ始めた。
最初はなんだと思ったがすぐに意味を理解する。
「ギグギグー(新鮮な肉だー!!!)」
一斉にゴブリン達は奥の通路の方へ我先にと走り出す。
一部はバケツをもったゴブリンの方に襲い掛かり返り討ちにされていた。
あっという間に広間にはゴブリン達はいなくなり
俺とゴブ爺さんだけになった。
「ググギィグギグ(あいつだけ向こうの部屋に連れていけ)」
「ギィーグギグー(爺さんのほうはどうします?)」
「グギグー(ほっておけ)」
偉そうなゴブリン。
俺に汚水をかけたやつは部下らしきゴブリンに指示をだし出て行った。
「ギィグギグ(おい、お前。早く俺について来い)」
「グギグ(爺さん行ってくるわ)」
「ギギギギィグギグ(早く行け。無事に出れると良いな)」
「ギグギグ(爺さん、そういえば名前なんて言うんだ?)」
「ギィグギグ(儂に名前などない。おぬしも無いじゃろ)」
「ギィグギグギィ(俺はユウっていうんだ。じゃあ爺さんはゴジーだな)」
ゴブリン爺さんだからって安易かな。
その瞬間、ユウの心臓部分が暖かくなるような感覚におそわれた。
「ギギギギィ(何してる!早く来い!)」
ユウはやれやれと言う感じで部下ゴブリンの方に向かう
ゴジーが何か言っているが声が小さく何も聞こえなかった。
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俺は部下ゴブリンについて行き檻から出て
違う部屋にむかっていた。
今までいた場所とは違い所々扉もついてあり
すれ違うゴブリンも今までと少し雰囲気が違った
戦士や魔法使いのような格好をしている。
部屋につくとあの偉そうなゴブリンがいた。
どうやらコイツがここのボスらしい。
そこで色々と質問された
どうしてエサに喰い付かなかったのかや
爺さんとの関係など
エサに関しては他のゴブリンを見て引いたとは言えず
適当に今言っても損だと思ったと答え、爺さんについては
ただ一緒に作業してるだけと答えた。
あと何個か質問され答えていると
お前は洞窟内の荷物運び兼雑用をしろと言われた。
しっかり働けば褒美をやる
そのかわり荷物に手を出せばわかっているなと脅された。
顔を近づけられ、凄く息が臭かった。
ゴブリンにしては人間みたいだなと思いながらも
荷物運び兼雑用の作業を始めることにした。
飯を各部屋に運んだり
冒険者の武器をはいで倉庫に入れたり
色々な仕事をした。
ある日、ボスが凄く機嫌が良かった。
上物をゲットしたと
その日、檻に一人の女が入れられていた。
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