良いこと、綾子教官
ここは魔法曙橋の魔法基地防衛省の一室。
「驚愕の事実だ!?」
AIロボットの明治天皇からレポートを提出された祐名の上司、綾子教官がレポートの内容に驚いていた。確かに魔法都市渋谷を離れれば静かにレポートも読める。
「ジャパロボ2を読み返したのが、今回が初めてだと!?」
驚愕の事実、その1。書き終わったら放置で手直しもしないので、読み返すことも無い。手直ししたら駄文3万字削除の細かいシーンの導入で良い作品になるだろう。それをするのが面倒臭い。しないで現状にたどり着いているのだから素晴らしい。
「パクリ!? 真似!? リスペクトだと!?」
驚愕の事実、その2。単純にジャパロボのロボット資料を探していた。魔法騎士レイアーススというCRAMPP大先生の作品が、魔動王グランゾートトという作品の設定が、ほぼ同じらしい。パクっても認めなければいい。アニメ業界の常識。グレーで押し通そうみたいだ。
「実に面白いレポートだ。」
驚愕の番外編を終えて、ここからジャパロボ2を読み終えた本題である。
「祐名が魔法少女設定になるのか? ただ寝てるだけだぞ。いいのか?」
目指せ! ハリーポッタータ! ということで、全キャラクターは魔法使いになる。祐名が司るものはなんだ? ジャパロボのパイロットだから、ジャパロボを司る魔法少女でいいや。
「AIロボットの明治天皇はなんだ? 魔法AIロボットになるのか?」
なんだろう。本当に全ての頭に、魔法と付けるだけでスムーズに話が進む。
「ああああああああ!?」
ここで綾子教官は何かに気づいた。
「ということはジャパロボも、魔法ジャパロボになるということか!?」
ゴロが悪い。考えよう。魔法自動車ジャパロボ。魔法ロボットジャパロボ、魔法ロボジャパロボ。ゴロがいいのは漢字4文字だ。機動戦士、魔法騎士、魔法戦士、魔法剣士。車を漢字2文字で表す表現がない。妥協で、魔法兵器ジャパロボ(仮)にしておこう。ダメだ! 兵器はスポンサーの自動車会社が逃げてしまう。つまらないけど、魔法車両ジャパロボにしとこう。
「リアルプリンターシステム、これは死語だな。既に全国の自動車工場でジャパロボは大量生産されている。今から魔法車両仕様にできるのかな。」
当時、3Dプリンター元年であった。流行ると思ったが流行らなかった。普通に自動車に手と足をつけただけのジャパロボ。変換の途中で「邪パロボ」になった。悪い人間、悪いAIロボットがジャパロボを操縦したら、邪パロボにしよう。変換ミス、新しいアイデアをありがとう。
「ジャパロボ3は、第三次世界大戦か。」
ジャパロボ1はゲームで23区戦。ジャパロボ2もゲームで関東1都7県戦。魔法日本国家は、他国が成功していない人型ロボット、魔法車両ジャパロボを、魔法兵器として大量生産し、世界に戦争を仕掛けるつもりである。これを書き出したら長そうなので、SFコンテストまで触れずにいよう。
「宇宙歴史0001、宇宙鎧侍ジャパロボか。」
全てのロボットものの元は、ジャパロボである。舞台は宇宙戦国時代。宇宙鎧侍は、ジャパロボの宇宙仕様版である。最初は科学力で始まり、最後はジャパロボのエネルギー源は、神秘の隕石エネルギーであった。
「宇宙歴史0002、ジャパロボ。肩書がない。手抜きだな。」
日本のは、ジャパン・ロボットで、ジャパロボ。アメリカは、アメロボ。中国は、チャイロボ。第三次世界大戦の触りのアイデアになる。しかし、これもSFコンテストまで触れずにいたい。
「これでレポートは終わりか。」
綾子教官は提出されたレポートを読み終えた。
「タイトル、私の名前なんだけど、私である必要があるのかしら?」
それでもお腹の新しい命のために、平和な世界を祈る妊娠中の綾子教官であった。
つづく。




