良いこと、祐名
ここは勝手な自衛隊渋谷駐屯地。
「zzz。」
いつも通り森田祐名は眠っている。
「ええなあ~、わても祐名はんの設定が良かった。うらやましいわ。」
いつも通りのAIロボットの明治天皇である。
「ジャパロボ大会のレポートを提出せな、綾子教官に殺される。がんばろう。」
いつも通り祐名は眠り、明治天皇が宿題のレポートを作成するのだった。
「まず登場人物、祐名はん。寝てるだけと。」
実機ゲーム「カー・ロボット・ワールド」の主人公、森田祐名である。彼女は、「第1回 ジャパロボ 女子大会」東京都23区編の優勝者である。テーマは「寝ているだけで勝つ」であった。22人が相打ちした後に、目を覚まし、優勝した、ファンの間では「眠り姫」と言われている。第1回ジャパロボ女子大会の優勝賞品が,「安定の公務員」自衛隊のジャパロボのパイロット採用だった。
祐名の愛車は、トヨタタのプリウス・ミリタリーカラーである。祐名は、16歳であるが、第1回ジャパロボ女子大会の優勝者として、ジャパロボの自衛隊機使用が許可されている。免許は、自衛隊の特別免許だ。ジャパロボとは、車がロボに変身するのだ。大手自動車メーカーがスポンサーについているので、資本の豊かなゲームである
「次に綾子教官、名字無しの新妻と。」
ちなみに、綾子教官は第1回大会の準優勝者。刑務所に入っていたが、元ヤンのバイクの操縦スキルを見込まれて、自由を条件に自衛隊のジャパロボのパイロットになった。第1回ジャパロボ大会の教官と結婚した。そして綾子本人も女子自衛隊のジャパロボ隊員の教官になったのだ。決して旦那の浮気防止のためでない。
「最後にイケテルわて、明治天皇と。」
明治天皇とは、寝ぼけてジャパロボから、もぎ取って引き離した携帯用カーナビのように、ジャパロボのAI(人工知能)の天皇こと、明治天皇がいるのだった。
「他のキャラは消去しても問題は無いと。」
確かに生き残れるだけのキャラクターは少ない。
「えっと、ジャパロボの誕生についてと。」
カー・ロボット・ワールドというゲームの世界の自動車ロボットであった。開発者は森田社長。小さなアーケードゲーム会社であったが、奇跡的に大ヒット! 買収先に日本国家を選んだ。森田社長は、森田クールジャパン大臣にまで成り上がったのだった。ちなみに森田祐名の父親である。日本国家から多額の補助金を得て、全世界から、誰でも参戦できるオンラインゲームに進化したのであった。
ジャパロボにゲームの架空世界とはいえ、コクピットに乗り込み操縦するのである。ジャパロボとは、車に手と足がつけられたゲームである。自動車会社からすると、最高の広告宣伝になる。日本の自動車メーカーだけでなく、世界の自動車メーカーが参入している。
これまで人型ロボットの開発は失敗続きであり、森田の車に手足を付けただけのロボットは、操縦は車と同じなので、単純なので開発に成功してしまった。武器は、ビームサーベル、ビームライフル、車に変形して引く!? のシンプルである。日本国家は自衛隊にジャパロボを導入した。
「記念すべき、ジャパロボ第1回大会についてと。」
日本国家の内部の科学者が、外国にジャパロボの技術を売り込んで亡命しようと、実機のスキルに外部からドラゴンを持ち込んで実体化させた。
ちなみに、ドラゴンを倒したのは、新宿区代表の自衛隊所属の当時選手だった、綾子教官だ。もちろん祐名は寝ていたので、ドラゴンとは戦っていない。
「ジャパロボ2の60話まで読み終えたぞ。ああ~しんど。」
さすが10万字作品、1話1500字では過去設定をまとめるだけで終わってしまった。昔の作品にしては、よくできた設定だ。あとは認めてくれるスポンサーだけ。
「zzz。」
もちろん祐名は、気持ち良さそうに眠り続けている。
つづく。




