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本当の宣伝

 ここは渋谷のマンション。

「キャハハハハハ!」

 16才の谷子は転がりながら得意のローリング読書をしていた。

「谷子、いったい何を読んでいるの?」

 母、谷代がお皿を拭きながら娘に聞く。

「「ラブ・ブック」主人公の谷子ちゃんが面白いの。」

 それは谷子本人のことである。やっと16話くらいまで

「谷子ちゃんにとって、図書館は「聖地」なんだって。」

 約2年前の作品だが、よく考えられている。

「なにそれ? まさに谷子そのまんまじゃない。」

 谷代は娘の将来を心配する。

「本当だね。谷子と谷子だ。まあいいや。キャハハハハハ!」

 再び谷子は本を読み始めた。

「あ、他の本の予告がある。」

 谷子は本は表紙から裏表紙まで全て読む純粋な女の子。

「2月1日ほんのおねえさんの作品、銀河系最強の魔法少女エルメス1巻発売予定か、本当に出るのかな、発売日は延期されないのかな。」

 正月明けの現在、本当に2月に1巻が出るのかは不明。

「魔法少女VS魔法少女!? 格闘ゲームにでもする気かな?」

 本編、魔法少女エルメス内容未定。

「9才のガールズトークに渋谷は撃沈!? 恐ろしい小学生たちがいたもんだね。」

 谷子、おまえの9才の時の話だよ。

「最強の歯科助手のみなみちゃん5。みなみちゃんには同じ名前の南という妹がいた!?」

 姉は、みなみちゃんだが、妹は南と書いて、ナンとも読める。ということは、9才の谷子のお友達の南ちゃんは、ナンちゃんとも読める。

「なんだか、これだけでも、今の週刊誌の漫画より面白そう。」

 ここで600字。CMの宣伝ような回でも、せめて1000字はいきたい。

「汚れ無き純粋な瞳の平凡な日常。生きることは恋愛編。妄想中。」

 アルファで恋愛コンテストがある。インセンティブ100パーセントらしい。参加するためには書かなければいけない。

「求められるのは仕事小説か、高校生の青春小説か、これも魔法で恋愛しちゃうんだろうな。」

 はい。魔法があれば何でもできる。

 ここで日が変わり1月5日現在、23話公開の40話目。ストックが多いから1日2投稿から3投稿にすることを検討する。あと悩んでも仕方がないので本当の宣伝をして終わろう。

「おまえの夢を試してやろう。異世界ホテル、100ルーム! ケッケッケ。アンコ椿は不気味に笑う。」

部屋の主サキュバス編を終えて、長期から短期コンテストに移行。リアル多忙のため何作も書き続ける時間が無い。例えると聖闘士星矢の黄金12宮編を100にした感じ。まず失敗はない。

「日本三大妖怪編を叩き斬れ! 承知。ライは主役でも口数少な目! 大人気! 制覇! 遂に30万字越え! 500アクセス数を突破!」

 少し編集したら30万字に少し足らずに続編の構想だけ書いてしまった。

「諸君に尋ねる! 騎士道とは何ぞや! 伝説の生き物、エクスカリパー!」

 騎士道精神に熱い剣が生き物として活躍する話。

「蛍は悲しい時に光るんです! 蛍光刀、いつ蛍は光りますか?」

 光る刀のお話。妹のために兄は刀を光らせ続けます。

「果たしてシューとエクレアの運命は!? ブラッディソード・エクレア!」

 血が足りません。輸血してください。

「時を超える難解読書異世界ミステリー小説!? ホーリー&ダーク!」

 題材は悪くない。とりあえず話は繋がっている。ただし読む人が分かるかは不明。あ、異世界ファンタジーじゃなくて、ミステリーだったんだ。書き方が。

「キャハハハハ! 長い番組宣伝だな。」

 谷子は全て読み終えた。

「あ!? プレゼントがある!?」

 今なら購入者全員に応募特典でほんのおねえさんのサインプレゼント!

「だから私の手を腱鞘炎にするつもりかい?」

 帰って来た渋井谷子の奇跡もあるよ。次号をお楽しみに。

 いつの間にか雑誌形式になっているというオチ。


つづく。

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