表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/30

十六話 実力テストと担任メリー!?

それとなく二人は離れ冷静になり恥ずかしさのあまりお互いが見れないでいた。

「終一・・・・ありがとうね・・・・。」

シャーロットは恥ずかしさから声が小さくなってしまったが、来てくれた終一に礼を言った。

「俺の方こそまだいてくれてありがとう。」

終一も恥ずかしそうに礼を言う。

「今日はもう遅いし帰りましょうか。」

くるっと終一に振り返り満面の笑みでシャーロットは告げる。

その姿に終一は目を奪われ、シャーロットへの好意を自分で気が付き始めていた。

そのまま二人は何も言わずに学生寮まで戻りそれぞれ別れていった。

終一はその後もなにも手が付かず次の日が来てしまっていた。

「もう、朝か・・・。」

眠い目を擦りながら起き身支度を始めた。

「今日は実力テストがあったな。憂鬱だ・・・。」

入学して初めてのテストに気が乗らない終一であった。

気が乗らない訳は実力テストだけではなく終一の中のアクマの事もまた一つの要因となっていた。

教室に入りアリスとイクタが終一に声をかけた。

「おはよう終一君。」

「おはよっ終一。」

それに終一も答えた。

「おはよう、アリスにイクタ。」

けだるそうにイクタは話す。

「なぁ終一。今日実力テストがあるんだよな~。」

イクタも気乗りしずに椅子に座っており、終一は同類がいた、と思っていた。

「イクタもか。俺もテスト嫌なんだよな。」

二人で落胆しているアリスが間に割って入る。

「もう、二人ともそんなんじゃダメだよ!終一君は特待生なんだからしっかりね。」

アリスは二人に対しては砕けた感じで接することが出来ているが、

他のクラスメイトと話す際はどうしても固くなってしまうのだ。

「あーだるいー。」

終一の今までの成績は人間であった時のものでこのアクマ学院でどこまで出来るのか不安しかなかった。

そしてホームルームが始まり担任のメリーが教壇で話す。

「皆さんおはようございます。今日から三日間は実力テストです。

初めてのテストで不安があるでしょうが頑張ってください。

日程は今日が歴史、数学、明日が古文、アクマ学、最重日は実技のテストになります。

それではテストを始めますので机の上を筆記用具のみにしてください。」

クラス中がメリーの言葉で一斉に準備をしテストの答案用紙が配られる。

さらに問題用紙が配られ全員に渡ったところでチャイムがなりメリーが言う。

「はじめ!」

その声に皆が問題を解き始めた。

終一はというと文字は日本語で読めるのだが肝心の問題が分からない。

それもそのはず歴史といってもアクマの歴史なのだから。

幸い答案用紙はマークシート型で勘でも答えが出来る。

なので分かりそうなものは意味の近いものそして分からないものには勘で答えを埋めていった。

そして歴史が終わりさらに数学のテストへと移っていく。

終一はテストの内容にまた驚いた。

それもそのはずだ。

この数学のテストは人間でいう小学高学年でやるような内容であったためだ。

これはさすがに余裕で問題を解くことが出来、計算ミスさえなければ満点の自信が終一にはあった。

初日のテストが終わりメリーが教壇で話す。

「今日のテストは以上です。授業がないからと言ってテスト勉強を怠らないように。

気をつけて帰ってください。」

言い終わると徐々に生徒たちは帰っていく。

そんな中終一はメリーの呼び止められた。

「最上くん。後で職員室まで来てくれるかしら。」

「わかりました。」

終一は身に覚えがない呼び出しに疑問を感じながら答えた。

「終一~。お前何やらかしたんだよ。」

後ろから肩を組みにやけた笑顔で終一をおちょくるイクタ。

「なんもしてないよ。俺にもわかんねぇよ。」

イクタの脇腹に肘鉄を軽くくらわしながら終一は返答する。

「いてて。じゃあまた明日な。」

イクタは痛そうに脇腹を抑えるが彼の体は鋼鉄のように鍛えられているので決して痛くわない。

そのまま終一と別れたイクタだった。

「おうまた明日。」

終一も別れの挨拶をして職員室へと向かって行った。

「失礼します。」

終一はそう言って職員室に入り、メリーの元まで歩いていく。

「先生。」

終一の声に気づきメリーが終一の方へと向く。

「よく来てくれました。早速で悪いのですが、私についてきてください。」

説明をされないうちにメリーはすたすたと歩いて行ってしまう、

それをみて終一は慌ててメリーを追いかける。

「先生、一体どういうことですか?」

歩きながら終一はメリーに答えを求めた。

「それは着いてから説明しますね。」

終一の方を見ずにメリーはそのまま歩いていく。

階段を下りてしばらくすると一つの巨大な空間へと出る。

「さぁ着きました。では早速説明させていただきますね。」

メリーが終一の方を向き眼鏡をくいっと持ち上げた刹那、終一には鈍痛が響いていた。

「かはっ。」

腹を抑えてその場に跪く終一。

終一には何が起こったのか全く理解できていない。

突然腹に衝撃が走ったのだ。

「学院長に傷を付けたからどんなもかと思ってみましたが、これほど弱いとは呆れますね。」

溜息交じりで終一に話しかけ腕を組むメリーだった。

その言葉で終一は今の衝撃がメリーからの攻撃だと理解する。

「な、なぜ・・先生・が・・俺に攻撃を?」

まだ腹の鈍痛のせいで上手くしゃべれない終一。

「今言いましたよ?学院長に傷を付けたので。頭も弱いようですね。」

また溜息をするメリー、普段の彼女からは想像できないほどの横柄な態度であった。

「学院長からはあなたに何もするなと言われましたけど、

あのお方にたとえかすり傷でも付けさせたあなたを野放しにはできません。

このメリー・サテラスの名に懸けて全力で殺します。」

すさまじい魔力のオーラと殺気を放ってメリーは終一に言い放つ。

それに呼応するように終一の中のアクマが語り掛けていた。

「シュウイチ・・・オレ・・ヲ・・ト・キハ・・ナ・・テ・・。」

終一にははっきりと聞こえている。

「お前を解き放ったらどうなるんだよ。」

思わず返事をしていた。

「ヤツ・・ヲ・コロ・・シ・・テヤル・・。」

終一は冷静になっていた。

自分の中のアクマと話すせいで正気を保っていられたのだ。

「その代わりに何か代償があるんだろ?」

アクマにさらに問いかける。

「・・・オマエ・・・ノ・・カラダ・・・ヲ・モラウ・・。」

案の定ノーリスクで手に入る力ではなく終一は即座に返答した。

「お断りだね。俺はお前になんか死んでも体を渡さない。」

強がっていてもどうしようもない状況に終一は死を覚悟した。

「恐怖で独り言ですか?今楽にしてあげますよ。」

メリーが終一に襲い掛かる。

そして終一の胸をメリーの腕が貫通した。

人間に近い体の終一から血しぶきが飛び胃を貫通し大腸が開いた穴から飛び出していた。

そのままメリーは腕を終一から抜き出し終一だったものを見下ろしていた。

「本当にあっけなかったですね。これであのお方の邪魔になる者はいなくなった。」

腕を振り払い終一の血を払ったメリーはそのまま戻ろうと来た階段へと向かった。

「オマエ・・ヲ・・シナセ・・ル・ワケニ・・・・ハ・・イカナイ・・。」

終一のアクマが話し、終一の体をそのアクマの魔力でおおわれていく。

その魔力に気づきメリーはすぐさま戦闘態勢の入った。

「この魔力一体。でもこれがあのお方に傷をつけさせたのですか?」

内臓が飛び出て出血も夥しいほど出ていた終一の体がアクマの魔力で元の体に戻っていく。

そして学院長と手合わせをした時のように魔力のオーラを身に纏い、アクマさながらな姿にしている。

「凄まじい魔力ですね。人間とは思えないほどに。ですが私は負けるわけにはいきません。」

メリーも魔力を上げオーラを身に纏い、固有魔術である石麻痺魔術(ストーンパラライズ)を発動させた。

「これであなたの動きは止めました。」

石化と麻痺化の二つの魔術を同時に発動させる魔術だ。

これはメリーにしかできない高等魔術それが固有魔術と呼ばれている。

だがアクマ化している終一にはそれすらも効き目がなかった。

「ウオオオーーーー。」

魔獣のような雄たけびを上げメリーの魔術の効果を打ち消した。

「そんな・・・私の固有魔術が打ち消されるなんて・・・。くそ、ならこれでどう?」

動揺したメリーだったがすぐさま切り替え高等魔術を五つ組み合わせて終一に向かって放つ。

「これでどう?火、水、地、雷、風の高等魔術を組み合わせた五合自然魔術(エレメントサイクロン)は!!」

とてつもない魔術に周りは半壊しており終一の姿も砂煙で見えなくなっていた。

終一のいた方向をじっと見つめるメリー。

次第に煙が晴れていき見えたのは仁王立ちする終一の姿だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ