表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

跫音

作者: 蒼闇

僕はへんな夢を見た。何をする夢でもなく、僕は唯独りで叢を走つてゐた。不断、孤独に相違はないのだけれども、こんな夢を見たのは初めてである。現実での孤独と、あの叢での孤独は必ずしもおなじものではないように思える。判然としない頭でぼんやりと僕はこんなことを書きつけた。


  跫音



 跫音は 吾を追ひ

 吾は暁闇を駆ける

 あかるい光のない

 昏き道に ふたつの跫音

 吾は其れを振り返らず

 唯々 駆けるのみ


 叢の 風に揺る音が

 吾を追ふ跫音に重ぬ


 ふと 昏き道は終わり

 吾は跫音と共に在つた

 あかるい光のない

 暁闇の明けぬ 叢に

 唯独り 立ちにけり


 吾は唯独り、叢にゐる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ