兄弟生活初日のしくじり
あれから 一週間がたち両親は両方とも共働きで単身赴任なので家のことは俺に任せて この家を出て行った。
「じゃあ よろしくな隆人」
「よろしく頼むわね 隆人君」
「家のことはまかせて!いってらっしゃい」
両親が家を出たところで ふと時計を見るとすでに8時を回っていた。
「やばい 学校遅刻する!」足元の靴を見るとそこには、まだ 沙也加の靴があった。
「あ! やばい まだ沙也加起こしてない!」
隆人は急いで階段を駆け上がった。
「沙也加ーー 起きろーー」
ドアノブを掴み急いでドアを開けた。
「沙也加ー あっ… やべっ」
隆人が入ったとき妹の沙也加は制服に着替えている最中だった。2人とも現状を理解するのに、約3秒かかったが、隆人の一言で場が動いた。
「あっ えーと おはよ」
隆人は自分なりに何とか誤魔化したつもりだったが、
「この 変態 でてけー!」
と、言われてしまった隆人は急いで「ごめんなさーい」と言いながら部屋を出た
(あー やばいなー せっかく兄弟ができたのに今日のこれで きまづくなっちゃったよ」
などと考えていた。妹がドアから出てきた後も朝ごはん食べるー?などと言ってみたが見事にスルーされてしまった。
隆人は学校のことを思い出し急いで靴を履き 家を出た。
隆人が学校までの道のりを走っていると後ろから何かの気配を感じた。
「おう オハヨー お前にしては朝走ってるなんて珍しいなー」
彼の名は中田健司。彼は中学校からの親友で自分のこともよく知っている。
「まぁ 家でいろいろあってね」
「へー 何があったの?」と健司が何を考えているのかニヤニヤしながら聞いてきた。
「やっぱりやーめた いわないお前口軽いから」
「えーいいじゃんいいじゃん おせーて お願い!」
「わかったから わかった。でも、学校行ってからだよ」
「OK-」
そのあと隆人は学校についた後、親友の健司のだけ秘密を教えたのだが、後で隆人は後悔するはめになったのだった。
「親友 考え直そうかな」