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新しい家族
「実はな、父さん 再婚しようと思ってるんだ。」
最初、言われたときは体にむしずが走った。なぜなら再婚するということは、学校から家に帰っても赤の他人がいるということじゃないか。まさか、新しい生活が始まるだなんて思いもしなかった。
相手の人には娘がいた。つまり、自分の妹になる存在だ。実感がわかなかった。それに俺に妹ができたらどう接してやったらいいんだろう?俺には5年前に死んだ母としか一緒に家族として住んだことしかないし、こんな、恋愛経験ゼロのオタク高校生がどうしたらいいんだよ!
そこに、父親が余計なことをいう
「おい 新しいお前の妹 結構 かわいいらしいぞ! 楽しみだな‼」
(余計な情報を このくそ親父め 楽しみにしてるのお前だけだろ)
その次の日 俺の新しい母になる人と新しい妹がきた。
「おーい 隆人2階から降りてこい! 来たぞー」
(あーー 足が重い)
いつもより長く感じる階段を俺は一段一段降りて行った。
「はっ はじめまして 沙也加です。」
僕も彼女もはじめてで とても緊張していた。
それが 彼女との はじめての出会いだった