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長拳

作者: 詠春

砂と岩の大地。草も無き荒野。歩き始めて何日経ったのか。身体中の砂が時間を語る。ある日、小さな集落に出た。


地図にない。人の気配も無かった。鍵もない家。生暖かいミルク、卵。食べかけたサンド、全てが人の存在を示唆した。


集落の外れに人集り。手に手に刃物。焦点の定まらない顔。そっとナイフに手を置いた。神経を張り詰め、研ぎ澄ませ、通過する。長老が行く手を阻む。


取り囲まれた。前方が弱く見える時、後方へ逃げろ。鉄則だった。背後の集団に集中していた。長老が見せるは長拳。僕は洪家拳を構えた。


互いに一撃ずつ。何事も無く先へ向かった。その日の宿に辿り着く。皆が注目した。脱いだマントに答えがあった。


正面の一撃、マントの背は真っ二つ。僕の背中には傷一つ無かった。

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