新たな家族…?
ちょっと主人公が不憫です
朝、扉をカリカリと引っ掻く音で目が覚めた。
布団を被ったまま扉の外に意識を向けるとどうやら昨日拾った子猫がライルとスノウと一緒に扉の前にいるらしい。
布団から手早く出て着替え部屋を出る三匹は扉から少し放れたところにちょこんっと座って待っていた。
「おはようライル、スノウ、子猫さん。」
ライルとスノウの頭を撫でてから三匹を連れて洗面所に向かい朝の支度をする。
濡れたタオルを片手に持って階段を降り冷蔵庫からミルクを取り出し軽く暖めてから少し深めの小皿に注ぎ子猫の前に出す。
ライルとスノウにはいつも通りアイテムボックスから焼いた肉を取り出し二匹の前に置く。
「…よし!」
合図を出すと直ぐに三匹共に目の前のご飯に食いついた。
籠の中で大人しくしているシャイナには木の実をあげる。
…ん?三匹?
あれ?なんで子猫さんまで合図待ってたんだろう?
あとでもう一回鑑定してみよう
暖かい格好をしてからブーツを履いてモモ達の世話をするために外に出る。
挨拶と世話をして、鑑定を使い体調などを確認する。
…うん、みんな健康!
そういえばそろそろ雪が降り始めるから雪囲いの準備をしなきゃ!
やり方は本に書いてあった筈だからご飯食べた後に確認して、雪が降る前に町に行って冬ごもりの間の調味料なんかも買わないとな…。
ご飯を食べたら買いに行こう
畑や薬草畑も見て回って異常がないか確認し、必要なものは収穫して家に戻る。
家に入りブーツ脱ぐ、手を洗いに早足に洗面所に向かい手洗いうがいをする。
リビングに足を踏み入れると子猫は籠の中ですやすやと眠っていた。
良かった。ちゃんとミルク全部飲めてる
改めて子猫を鑑定してみると
種族:エンジェルキャット(子猫)
名前:無し
性別:♀
lev:10
HP:40/50
MP:80/80
スキル:隠蔽 気配遮断 隠密 偽装 癒しの唄 鎮魂歌 光の障壁 水の障壁 テレポート 幸運
称号:聖獣 逃亡者 護られし者 拐われし者 コユキ・ツキノの契約獣
備考:エンジェルキャットの子猫
エンジェルキャットは聖獣とされる種族であり、額には不思議な輝きを放つ石があり最高級のアメジストを嵌め込んだような瞳と白銀の美しい体毛と翼を持ち三メートルくらいまで成長する。
本来は標高の高い山脈の洞窟の中を巣とし親と子からなる複数の群れを作り暮らしている。
親は地を駆け空を駆け集団で狩りし、子は安全な巣の奥で他の若い個体に護られながら暮らしている。が、このエンジェルキャットの子は欲深い者達により若い個体の目を盗んで巣から無理矢理連れ出された数体うちの一体。
気付いた個体が追い掛けてきたが殺害され遺体は剥製になり法外的な値段で裏で売買された。
と出た
…まっていろいろおかしいしまた頭と胃が痛い!
種族が変わってるのは多分私がさらっとしか見なかったから偽装されてるのに気付かなかっただけで私の落ち度だけど、なんで称号の部分に私の契約獣ってあるの?
契約した覚えないよ!?
しかも、備考欄に無理矢理連れ出されたってあるってことはこの子もまだ捕まってる他の子達も密猟されたってことだよね!?
早く親御さんのところに帰してあげたいけどどうやって?
一先ずアレンさん達に相談しよう…。
子猫から視線をはなし早足で階段を登り自室に向かう。
部屋に入ると机の引き出しを開け中にしまっていた例のレターセットを取り出し机の上に広げる。
私は椅子に座って万年筆を握り子猫を保護した経緯と鑑定してわかった事を書き記した。
インクが乾いてから手紙を備え付けの封筒にいれてしっかり封をすると手紙は手元から消えた。
やれることはやった…。後はアレンさん達からの返事を待とう。
痛む頭と胃を押さえながら下に降りキッチンで鍋を使いミルクを温めカップに移してからハチミツを少したらし椅子に座ってからホットミルク(ハチミツ入り)を飲む…。
なにも考えたくなくてぼんやりとホットミルクを飲んでる私を気遣ってかライルとスノウが足元によって来て此方を心配そうに見てくる。
飲み終わったカップを置いて彼らの頭を交互に撫でる。
しまいには椅子から降りてスノウに抱き付き顔を埋めサラふわの毛を堪能する。そんな私をライルはスノウごと包むようにして丸くなった。
ふわふわモコモコサラサラに癒された私が顔をあげるといつの間にか籠から出たシャイナも此方を心配そうに見ていた。
おいでっと手を出すとちょこちょこと歩いて私の手に乗った。
…もう一度しっかり自分のとライル、スノウ、シャイナのステータスも視た方がいいのだろうか?
嫌な予感がするから正直に言うと視たくない。
でも、視なきゃいけないような気がするから覚悟を決めよう…!
そして、全員のステータスを鑑定した結果私はもう思考を放棄した…。




